更新日: 2019.01.10 その他暮らし

カフェにてコーヒー1杯で2時間粘る客に「帰ってくれませんか」は問題ない?

カフェにてコーヒー1杯で2時間粘る客に「帰ってくれませんか」は問題ない?
カフェで仕事や勉強をしたり、おしゃべりに夢中になっていると、あっという間に時間が経っていることがありますよね。
 
カフェは居心地のいい場所ではありますが、飲み物が空の状態で、何時間も居座るのはお店や他のお客さんの迷惑になってしまいます。
 
しかし、長居する客に対して「帰ってくれませんか?」「次の注文お願いします」などとお店の方からお願いするのは、法律的に問題ないのでしょうか。I子さんの例をみてみましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

石垣美帆

監修:石垣美帆(いしがき みほ)

弁護士

中央大学法科大学院卒業後、弁護士登録。原子力損害賠償紛争解決センターでの勤務経験を持つ。「幸せになるお手伝いをする」をモットーに日々邁進中。お客様のご相談を受けるに際し、「共感力」を大切にしています。

ノマドワーカーのI子さん。コーヒー1杯で気づけば2時間経っていた

I子さんはフリーランスのデザイナーです。
 
基本的に自宅で作業をしていますが、行き詰まった時は近くのファミレスやカフェで作業しています。
 
自宅から徒歩5分のところに新しくカフェができたと聞いたので、今日はそこで作業しようと考えました。
 
レジでLサイズのコーヒーを1杯頼むと、窓際の席に座ってノートパソコンを開きます。作業に集中していると、あっと言う間に2時間が経過しました。コーヒーはちびちび飲んでいたので、ようやく無くなったところです。
 
注文はせずに、あと30分ほど作業しよう…そう思った時、店員さんから声をかけられました。「お客様、そろそろ次の注文をお伺いしてもよろしいでしょうか」
 
I子さんは驚きました。今まで、他のファミレスやカフェでは、どれだけ長居しても追加注文のお願いなどされたことはなかったからです。
 
I子さんは、「すみません、もう帰ります」と慌てて店を出ました。
 

カフェで長居する客に対して、追加注文や退出を促すことは、法律的に問題ないのでしょうか。東京桜橋法律事務所の石垣美帆弁護士にお伺いしました。

「帰ってくれませんか?」「次の注文お願いします」など、お願いすること自体は問題ありませんが、無理やり追い出すことはできません。

ただし、お店の人が退店をお願いしても何時間も居座り続けるなど、度を越している場合は不退去罪にあたる可能性があります。
 
ちなみに、騒いだり暴れたり、お店にも迷惑をかけるような行為をした場合は、威力業務妨害として追い出せる可能性があります。
 

店側の「帰ってくれませんか?」は法律的に問題なし。

追加注文や退出を促すことは法律的に問題ないことが分かりました。それと同時に、カフェで長居することも問題ないようです。ただし、度を越えて居座った場合、罪にあたる可能性があります。
 
ついついカフェで長居してしまう人にとっては、安心する回答でしたね。しかし、順番待ちで並んでいる人がいたら早めに出るようにするなど、多くの人が快適に過ごせるように配慮することも大事なのではないでしょうか。
 
居心地の良い空間だからといって、思いやりやマナーは忘れないようにしましょうね。
 
Text:FINANCIAL FIELD編集部
監修:石垣 美帆(いしがき みほ)
弁護士
中央大学法科大学院卒業後、弁護士登録。原子力損害賠償紛争解決センターでの勤務経験を持つ。「幸せになるお手伝いをする」をモットーに日々邁進中。お客様のご相談を受けるに際し、「共感力」を大切にしています。

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集