今は「SNS」が消費行動の情報源に!「5万円以上」の買い物をする人も
配信日: 2022.12.22
また、コミュニケーション手段としてSNSの利用も高まっていますが、本記事ではアンケート調査の結果に基づいて消費行動との関係性や変容、注意点について解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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2人に1人がSNSをきっかけに月に1回以上商品・サービスを購入
この白書によると、平日におけるソーシャルメディア(SNS)の利用時間は40.2分で、メールの利用時間の35.7分を越え、最も利用されているコミュニケーション手段となっています。年代別に見ると、30代以下ではSNSがメールより多くなっています。特に20代では、メール利用時間が20.1分であるのに対し、SNSが84.1分と、SNS利用が圧倒的に多いことがわかります。
このように、多くの人がSNSで主に情報収集を行っていますが、SNSで得た情報は購買行動につながっているのでしょうか。THECOO株式会社による「SNSを介した購入経験に関する調査」(対象=全国の15~59歳の男女1000人)の結果から、実態を見ていきましょう。
SNSの情報に触れて、商品・サービスを購入・利用する頻度を尋ねると、最も多い回答は「月に1回以上」(30%)で、次いで「四半期に1回以上」(22%)「週に1回以上」(17%)となっています。SNSをきっかけに、月に1回以上商品やサービスを購入する人は47%と、約半数を占めていることがわかります。
みんなは商品やサービスを利用したり購入したりする時に、どんなSNSアカウントを参考にしているのでしょうか?調査では「企業・ブランドの公式アカウント」が47.1%で、企業の公式アカウントを一番参考にしていることがわかりました。「インフルエンサーのアカウント」も36.8%で人気が高いことがわかりました。
「SNS広告で表示された情報」(24.9%)、「知人・友人のアカウント」(23.9%)と、ここまではなるほどと思いますが、「フォロー・チャンネル登録していない見知らぬアカウント」(21.9%)も参考にしている人も一定数いるのはちょっと驚きです。
SNSをきっかけに高額商品を買う人も
SNSの情報を見て購入・利用したことのある商品・サービスの金額は、「5001~1万円」が230人で最も多く、次いで「1001~2000円」(213人)、「3001~5000円」(203人)となり、「1001~1万円」がボリュームゾーンとなります。「5万円以上」という人も100人以上で、SNSがきっかけとなり高額商品を購入する人もそこそこいることがわかりました。
SNSを使って商品・サービスの情報収集をするタイミングは、「平日の帰宅後の自由時間」「平日の就寝前の自由時間」「休日」が多いようです。その時間帯ではYouTubeが最も見られており、Twitter、Instagramが続きました。
「平日の通勤・通学前」「通勤・通学・移動時」「休憩時間・食事中」にSNSを見ている人は上記時間帯より少なく、Instagramが最も見られていました。また、SNSの中でもPinterest、TikTokは、商品の情報収集においてあまり使われていないことがわかりました。
SNSを見てすぐ購入せず、商品内容や口コミを見てから購入
SNSの投稿を見て商品・サービスを購入・利用した際に経験したことを聞くと、「特定の商品・サービスの購入・利用を検討していて、SNSで情報を調べた」ことを行った人が多いことがわかりました。
それでは、SNSで商品・サービスの情報を見てから実際購入・利用したタイミングはどうなのでしょうか。「SNSを見た後、時間があるとき」と答えた人が多く、SNSを見てからすぐに購入するというよりは、検討する時間を経て購入している様子がうかがえます。
商品・サービスの情報を見た後の行動を聞いたところ、「検索エンジンで検索した」(521人)、「SNSに記載されているリンクをクリックして情報を見た」(503人)が多く、「SNSでさらに検索した」(398人)、「通販サイトや比較サイトで商品を探しに行った」(393人)というように、興味を持った後、商品の詳細や他人の評価を調べる人が多いことがわかります。
以上のように、若い世代を中心に、信頼できる企業公式アカウントや著名なインフルエンサーのアカウントなどから情報を入手し、自分で詳細を調べて納得してから購入するという消費行動をしていることがわかりました。今後はSNSから情報を入手する人がさらに増えていくと思われるので、SNSをしていないと情報に乗り遅れてしまうかもしれませんね。
出典
総務省 情報通信白書令和4年版
THECOO株式会社 SNSを介した購入経験に関する調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部