片づけの美学135 片づけの後どこに入れたか分からなくなり、また買うはめに
配信日: 2022.12.22
「どこに入れたっけ?」
心当たりを探してみたけど、見つからず、後日買い直すというトラブルを経験した方もいるでしょう。
片づけに苦手意識のある方に起こりがちなトラブルです。片づけをして、失敗・後悔をした場合、片づけに前向きな気持ちで取り組めないこともありますよね。
今回は、モノが行方不明になりやすい理由を4つお伝えします。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
目次
片づけの後、モノがなくなる4つの理由
部屋の片づけの後、使いたいモノが見つけられなくなるには4つの理由が考えられます。
1. モノが多すぎる
2. 置き場所が決まっていない
3. 一度に片づけた
4. 収納をがんばりすぎた
見つけられない理由1 モノが多すぎる
もっとも多い理由は、モノが多すぎることです。持ち物が多いと、部屋はゴチャゴチャしてきます。片づけをしてモノを減らしてもまだ見つけられない場合、もう少し減らす必要があるかもしれません。
例えば、「靴下」で考えてみましょう。引き出しには、何足分の靴下が入っているでしょう。極論ですが、洗い替えとの2足があれば暮らしに困ることはありません。そこに、TPOや季節感、ファッション性などが加わり、10足もあれば十分に思えます。
大きな引き出しにぎゅうぎゅうに靴下が入っているご家庭もあるでしょう。そんな場合、「あの靴下」をピンポイントで探すことは非常に難しくなります。モノをなくす理由が、「モノが多い」のであれば、減らす努力をしてみましょう。
減らすことがしんどく感じる場合は、分けて収納するだけでも、探しやすくなりますよ。
見つけられない理由2 置き場所が決まっていない
片づける場所が決まっていないと、モノはなくなりやすいです。自宅の住所が決まっているように、モノにもいつもの場所を決めて、覚えておいてあげましょう。
時々しか使わないモノは、居場所を忘れてしまいがちです。そんな時は、ラベルを付けて、思い出せるように工夫しておくと便利です。「文具」「コスメ」など、同じ道具はまとめて置くようにするのもポイントです。
見つけられない理由3 一度に片づけた
お部屋を一度に大改造した時もモノをなくしやすいです。なぜなら、たくさんのモノを処分したり、移動したりすると、覚えきれません。「処分したかどうか」さえ、すべて覚えておくのは大変です。
捨ててしまったモノを時間をかけて探していた、なんてことも起こり得ます。長時間かけて一度に片づけるより、数回に分けて短時間作業を繰り返すような片づけをしましょう。少しずつ片づけると、モノの位置が変わっても、使いながら覚えていけるので、なくしモノも防ぐことができます。
見つけられない理由4 収納をがんばりすぎた
凝った収納や同じボックスがたくさん並んだ様子は、スッキリ見えて美しいです。ただ、収納をがんばりすぎてしまうと、モノが見えなくて、どこに入れたか忘れてしまうこともあります。
例えば、「デスクの引き出しの中の、さらに箱の中に収納する」というように、手の込んだ収納を作ってしまうと、見つけづらくなります。また、使う時はなんとか探し出せても、片づけが面倒で、出したままになるなんてことも考えられます。
収納を考える時は、「1回開ける」「1回引き出す」のように、1つの動作でモノを取り出せるように配置しましょう。シンプルな収納づくりが、継続できるコツです。
「見つからないから買う」を防ぐ
片づけの後、探しても見つからない。そのせいで、また買う。あるはずなのに、買うのは大変もったいないですね。探し物を減らして、快適な暮らしをしていきましょう。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表