更新日: 2022.12.24 子育て

ジェネリックと先発医薬品、実際に値段はどのくらい違う?

ジェネリックと先発医薬品、実際に値段はどのくらい違う?
医師が処方する医薬品には、先発医薬品と後発医薬品の違いがあります。
 
先発医薬品は新薬ともいわれ、製薬会社が一から開発した薬品です。これに対して、後発医薬品は「ジェネリック」と呼ばれ、特許期間の終了した先発薬と同じ有効成分で作られる薬品のことを指します。
 
開発費用を抑えられるジェネリックは、先発薬より値段が安い点に特徴があります。では、ジェネリックと先発医薬品では、実際にどのくらい値段が違うのでしょうか?
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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開発期間が短いジェネリックは値段を抑えられる

薬品の開発は通常9~17年単位で行われます。その分、開発費用も膨大なものとなり、約300億円以上かかる場合も珍しくありません。
 
これに対してジェネリックは、すでに有効性と安全性が確認されている先発医薬品と同じ成分で開発されます。開発期間は約3~5年と短く、開発費用も1億円程度に抑えることが可能です。
 
こうした開発費用の違いが、医薬品の値段にも反映されることになります。
 
ただし、患者に販売する際の薬品価格は、基本的に国の基準に従って決められます。それは、先発医薬品でもジェネリックでも同じです。
 
また、ほかの製品と同じように、薬品も販売開始当初から時間がたてば徐々に安くなっていきます。もちろん、価格の見直しや改定も、国が定める基準を基に決定されることは変わりません。
 

年間では大きな差になることも! ジェネリックと先発医薬品の値段差

では、実際のところ、先発医薬品とジェネリックでは、どのくらい値段に差があるのでしょうか?
 
新規のジェネリックの場合、先発医薬品の5割程度に価格が抑えられることが多いです。中には、先発医薬品の4割以下に価格が抑えられているジェネリックもあるようです。もちろん、実際に薬を処方する場合、服用する薬の種類や期間によって、値段は変わります。
 
全国健康保険協会(協会けんぽ)島根支部によると、例えば高血圧の薬で、1日1回、1錠を目安に服用する場合、年間の薬品代は先発医薬品で1万2045円です。これに対して、ジェネリックは2190~5475円に過ぎません。その差額は年間で6570~9855円にもなります。
 
なお、ジェネリックの値段に幅があるのは、同じ先発医薬品に対して、複数のジェネリックが存在する場合があるためです。
 
糖尿病の薬なら、やはり1日1回1錠を服用する薬の場合、先発医薬品が年間で6570円なのに対して、ジェネリックは2190円です。その差額は4380円となります。
 
もちろん、もともとの値段が安い薬や、かぜ薬などの服用期間が短い薬だと、差額は数百円程度に過ぎなくなるため、違いが分かりにくい部分もあります。
 
例えば、鼻かぜの内服薬(1日2回、1回10ミリリットルを5日分)の場合、先発医薬品が90円で処方されるのに対して、ジェネリックは50円と、ジェネリックの方が安いものの、差額は40円と小さくなっています。
 
ただ、それでも薬によっては年間で1万円程度の差額になる場合もあるので、ジェネリックと先発医薬品では、値段にかなり大きな差があるといえるでしょう。
 

薬によっては大きな差額に!長期に及ぶ治療の場合などはジェネリックがお得

ジェネリックは開発期間が短く、特許の取得も必要ないことから、先発医薬品に比べて値段が安く設定されています。
 
薬の種類や処方期間によっては、ジェネリックと先発医薬品では、年間で1万円前後の差額が生じることも珍しくありません。すでに広く流通し、販売から時間の経過したジェネリックは、より値段が安く抑えられている場合もあります。
 
長期の治療など、先発医薬品では値段が高くなる場合は、ジェネリックを選択肢に入れてみるのもよいでしょう。
 

出典

全国健康保険協会島根支部 ジェネリック医薬品にするとどのくらい安くなるの?
奈良県 ジェネリック医薬品はどうして安いの?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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