更新日: 2022.12.23 その他暮らし

家賃が払えなくなったときはどうすればいい? 利用できる公的支援制度がないか確認しよう!

家賃が払えなくなったときはどうすればいい? 利用できる公的支援制度がないか確認しよう!
急病や家庭の事情などで一時的な収入減少が生じた場合、家賃が払えないという事態に陥ることがあるかもしれません。そんなときに受けられる、公的なサポートがあることをご存じですか?
 
それぞれに設けられた要件を満たすことで、安心して住居の確保ができます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

住まいの確保を目的とした主な公的支援制度

急な収入減少でも安心して住まいを確保するために活用できる公的支援制度には、主に次のものがあります。
 
・住居確保給付金
(新型コロナウイルス感染症による影響を受けた場合)
 
・生活福祉資金・通常貸付
(新型コロナ以外でも相談できる社会福祉協議会の制度)
 
・生活保護制度
(住居費部分だけの生活保護を受けることも可能)
 

新型コロナの影響による収入減少を対象とした住居確保給付金

新型コロナウイルス感染症の影響で収入が減少した場合、住居確保給付金の申請が可能です。具体的には、次の要件を満たしている必要があります。
 

【住居確保給付金の対象要件】

・主たる生計維持者(世帯主など)が次のいずれかである
(1)離職または廃業して2年以内である場合
(2)個人の責任・都合によらず給与等を得る機会が離職・廃業と同等まで減少している場合
 
・直近の月の世帯収入合計額が、市町村民税の均等割りが非課税となる額の12分の1(以下「基準額」)と家賃(上限あり)の合計額を超えていないこと
 
・現在の世帯の預貯金合計額が、各市町村で定める額(基準額の6月分で、100万円を超えない額)を超えていないこと

 
これらの具体的な要件とは別に、ハローワークで求職活動をすることも要件とされています。
 
前述の対象要件のうち(1)の場合は、ハローワークへの求職申し込みと、誠実かつ熱心な求職活動が必要です。(2)の場合は、職業訓練の利用などと同じく、誠実かつ熱心な求職活動が必要とされます。
 
住宅確保給付金の額は、住んでいる市区町村や世帯の人数によって違います。申請窓口も同様ですので、申請や相談は行政窓口へ尋ねましょう。
 

社会福祉協議会による生活福祉資金(通常貸付)

各都道府県が運営している、社会福祉協議会による生活福祉資金(通常貸付)では、緊急的に生活資金が足りない場合の貸し付けが受けられます。生活の困窮について、地域の民生委員などの面談を行った上で貸し付けの決定がされます。
 
対象となるのは、低所得世帯(市町村民税非課税世帯など)や高齢者世帯、障害者世帯です。
 
生活福祉資金は、住居確保だけの資金ではありません。生活全般の金銭的困窮に関して、社協へ相談の上で決定される制度です。また、新型コロナウイルス感染症の影響による特別貸付も行っていましたが、こちらは2022年9月末で終了しています。
 

行政窓口へ相談のうえ検討する生活保護制度

就労できない状態や、就労しても必要な生活費を得られない場合には、生活保護制度の申請ができます。
 
生活保護制度のうち住宅扶助があり、一定の範囲の家賃相当分の補助が受けられます。この制度を使うことで、住まいの確保はできます。
 
生活保護制度は、誰しもいつか必要となる場合があるかもしれません。そのため国や自治体では、ためらわずに相談することを推奨しています。生活保護の相談窓口は住んでいる地域の行政窓口(市区町村)です。
 

申請には時間がかかるため早めに相談しよう

住居確保給付金や生活福祉資金、生活保護は、いずれも相談や申請の窓口が違う制度です。自分の場合にはどれが対象となるのか分からない場合や、申請に向けての相談などは、各窓口へ早めに相談するようにしましょう。
 
どの制度もすぐに制度の適用が受けられるわけではありません。特に現在では新型コロナウイルス感染症の影響もあり、公的支援制度の相談および申請窓口は込み合っている場合があります。いよいよ金銭的に困窮する前に、早めに相談しましょう。
 

まとめ

住まいの確保は、生きていく上で欠かせない問題です。家賃が払えないとなる前に、本記事で紹介した制度など、セーフティーネットの適用を検討することをおすすめします。実際の申し込みの前に、まずは各制度の相談窓口へ訪ねてみましょう。
 

出典

厚生労働省 住居確保給付金
社会福祉協議会 生活福祉資金(通常貸付)
厚生労働省 生活保護制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

ライターさん募集