更新日: 2022.12.29 その他暮らし

あまり雪が降らないから「中古スタッドレスタイヤ」を購入! 注意すべき「製造時期」と「残り溝」の見方を解説

あまり雪が降らないから「中古スタッドレスタイヤ」を購入! 注意すべき「製造時期」と「残り溝」の見方を解説
冬がやって来ると、地域によっては路面が凍結したり雪が降り積もったりします。このような地域で車を運転する場合、いわゆる夏タイヤのままだとスリップ事故の原因となり非常に危険なのでスタッドレスタイヤなど冬の道に適合したタイヤが必要です。
 
とはいえ、積雪の回数や量が少ない、日常的に車の使用頻度が低い場合、わざわざ高価なスタッドレスタイヤを買うのはもったいないと感じるかもしれません。その場合は、カー用品店の店頭などで比較的安価な「中古」のスタッドレスタイヤが売られているので、購入を検討してもよいでしょう。
 
しかし、そもそもスタッドレスタイヤを中古で購入して、問題ないのでしょうか。本記事では、「中古スタッドレスタイヤ」のメリットやデメリット、購入時の注意点などを紹介します。

中古スタッドレスタイヤのメリットとデメリットは?

スタッドレスタイヤを「年に数回使うかどうか」という場合は、できるだけ出費を抑えるために中古で買うことを検討している人も少なくないはず。ここではそのメリットとデメリットを簡単に紹介します。
 

メリット:購入価格を抑えられる

何より購入コストを抑制できるのが最大のメリットです。例えば、ミニバン用タイヤを新品で購入する場合、4本セットで10万円を超えることも珍しくありません。しかし、中古タイヤにすれば半額でタイヤを購入することも可能となります。
 

デメリット:タイヤそのものが劣化している可能性がある

中古を買うことの最大のデメリットは、劣化の可能性が否めないということです。タイヤはゴム製品ですから古いと硬くなりますし、溝も使えば使うほど減っていきます。
 
また、後述しますがスタッドレスタイヤは夏タイヤと違った残り溝の判断基準もありますから、その点を気にしながら購入する必要があります。
 

スタッドレスタイヤを中古で買う場合の注意点とは?

中古スタッドレスタイヤの購入をするために店頭で比較をする際、値段と併せて気を付けておくべき2つの注意点について確認していきましょう。
 

残り溝を確認する

新品時のタイヤの残り溝はおよそ8mmです。国が定める保安基準(車検に通る基準)では残り溝が1.6mm以上となっていますが、スタッドレスタイヤは違います。
 
スタッドレスタイヤには“プラットフォーム”と呼ばれる使用限度が分かる印があり、積雪路面や凍結路面で十分に性能を発揮できるように独自の基準が設けられています。プラットフォームが露出するとスリップ事故が発生する可能性が高くなりますから、ここを確認しましょう。
 
ちなみにプラットフォームは残り溝50%(約4mm)となった場合に露出するようになっています。
 

タイヤ側面の4桁番号で製造時期が分かる

タイヤはゴムでできているので、時間の経過とともにひび割れや本体の硬化が発生し、劣化していきます。スタッドレスタイヤは路面に食いつく力(グリップ力)を高めるために夏タイヤよりもゴムが柔らかくなっており、ゴムが硬くなると本来の性能を発揮できなくなります。
 
一般的にスタッドレスタイヤの寿命は3シーズン(3年)といわれておりますので、中古タイヤを購入する際は製造年を確認するようにしましょう。製造年の確認方法はメーカーによって多少異なりますが、「タイヤの側面に4桁の数字」が刻印されているので、それを見ることで確認することができます。
 
例えば「4819」と刻印されていた場合、上の2桁が製造週である40週目(10月末)、下2桁が製造年(2019年)ということが分かります。ここを基準に判断するのもいいでしょう。
 

あまりにも安くて古いタイヤは危険かも? 購入前に慎重に吟味しよう

タイヤは車の中で唯一地面と接している部分です。冬の路面は慣れている人でも、時としてスリップ事故を起こしかねない危険な路面です。中古スタッドレスタイヤを購入する際は、価格だけでなく「製造時期」と「残り溝」にも留意し、問題ないタイヤを選び、少しでもリスクを軽減するようにしましょう。
 

出典

日本自動車タイヤ協会

 
執筆者:宇野源一
AFP

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