更新日: 2023.01.11 家具・片付け
片づけの美学137 使わずにモノを取っておく方へ|捨てる苦痛への4つの対処法
・「好き」だからもったいなくて使えないモノ
・持っているだけで満足なコレクションで集めたモノ
・もらいモノで捨てる理由がないから取ってあるモノ
「使わないけど、持っているモノ」にもいろいろな性格がありますね。
ただ、そういった「使わずに取ってあるモノ」がたくさんになると時、量が増えて困ることに。収納場所が足りなかったり、どこに何があるか分からないなどがお困りのポイントではないでしょうか。
未使用だと、捨てるのかどうかを決めるのもひと苦労です。苦痛に感じる方がいるのも納得です。苦痛を和らげながら、4つの対処法で片づけていきましょう。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
対処法(1) 長期計画を作る
片づけたいなと思っても、むちゃな計画は苦痛の素です。対処法の1つ目は長めの期間で片づけ計画を作ることです。短時間作業×回数で、片づける予定を作りましょう。
例えば、「3ヶ月でモノを減らす」など、長めの期間を目安に決めます。3ヶ月だと、週末は約12回もあります。12回片づければ、かなり不用品も処分できるし、収納も見直しができそうですよね。
少しずつでよいと思えると、気持ちも楽になりませんか?
また、がんばれるイベントが予定にあると、より頑張れるかもしれません。「遠方から友人が遊びに来る」など楽しい予定で、“ちょっとよいところを見せたい気持ち”があると、自然とやる気が出るのではないでしょうか?
対処法(2) モノを使う工夫
未使用のモノを捨てるのは、「もったいない」「申し訳ない」と感じる方も多いでしょう。
2つ目の対処法は、「使う」ことです。当たり前のことかもしれませんが、これまで使えなかたものを思い切って使ってみましょう。
例えば、未使用でずっと取ってある「ペン」。使ってみると、ペンの滑りが気に入って、1番使いたいペンになるかもしれません。逆に、使ってみると、もうインクが出なくて使用できないかもしれません。
新品でも使ってみないと分からないこともあります。使っていなくて、もったいないのであれば、今日から使ってみましょう。消耗品もどんどん使って減らしていきましょう。
対処法(3) モノを譲る
3つ目の対処法として、「モノを譲る」という方法もあります。「売る」「人に譲る」「寄付をする」などが考えられますが、
・連絡を取る
・分類する
・受け渡し
など、いろいろなアクションが必要です。
「売る」は不用品が処分できるし、お金も受け取れるので、一石二鳥なシステムです。フリマアプリを活用したり、リサイクルショップに持ち込むのも手軽でよいですね。
ただ、売れるモノでなければ現金化は難しいのも現実です。そこで「譲る」ことが選択肢に入ります。
「譲る」場合は、受け取ってくれる人を見つける必要があります。お相手との関係性や気持ちもあるので、大変な面もあるかもしれません。
「寄付」は、不用品回収などで、地域や支援団体に貢献できるのが魅力ですね。近隣で寄付できる所がない場合は、送料を負担してモノを寄付できる機関もあります。
以上のように、手間やお金を惜しまず、「もったいない」気持ちを大切にして、使ってもらえる人に届けることはとても素晴らしいです。ただ、「そこまでするのは面倒」と感じるのであれば、「もったいない」気持ちを乗り越えて、まずは使うこと、そして最終的には処分する必要もあると思います。
対処法(4) モノを持ち込まない
4つ目の対処法は「新たに持ち込まない」ことです。
モノを買う時・もらう時は、よく考えるようにしましょう。消耗品ではない時は、より慎重に。持ち込むモノを控えることが、増やさない最も簡単な方法です。
買うモノが減ると、お金の節約になるというメリットもあります。
時間をかけて手放し慣れていく
ご紹介した4つの対処法は、人によってはごく当たり前のことかもしれません。ただ、減らすことに苦痛を感じる方には、大きな決断そしてチャレンジになるでしょう。
スパっと決めることは苦しいかもしれません。しかし、時間をかけてゆっくり手放すことに慣れていけると、少しずつモノを減らしていけると思います。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表