更新日: 2023.01.17 家具・片付け
片づけの美学138 収納が足りない家|収納量の不足を解消する4つの方法
・クローゼットや押し入れなどの造り付けの収納がすでに満杯
・自宅のモノが収納に入りきらず、床が見えなくなってきた
など、収納容量と持ち物量のつり合いが取れていないことで困っていらっしゃいます。
解決策として、「収納を増やす」ことを第一選択にされる場合が多いのですが、ご自宅の大きさにより、収納のために新たに取れるサイズは大きく変わってきます。
収納の空きスペースがなくて困っている時の解決法を考えていきましょう。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
目次
収納の量が足りない場合の解決法
収納の量が足りない場合、解決に向けて3つの選択肢があります。
1. 収納を増やす
2. 現在の収納家具で収納量をアップ
3. 持ち物の量を自宅の収納に合わせる
4. 自宅外に収納スペースを借りる
3つの特徴のうち、どれがご自宅に合っているか考えてみましょう。自宅の広さにもよるので、消去法になることもありますが、モノを減らす覚悟が決まるきっかけにもなるかと思います。
1. 収納を増やす
収納量を増やすために、新たに収納家具を購入することもあるでしょう。手っ取り早い方法ではありますが、購入するため費用が掛かります。収納家具を増やせば、持ち物の量を減らす必要はありません。
ただ、安易に入れる場所を増やすことが、片づくこととイコールではないのも事実。無計画に収納家具を買ってしまうと出費も大きくなるので、使い方を決めてぴったりの収納家具を選びたいですね。
2. 現在の収納家具で収納量をアップ
手持ちの収納家具の収納量をアップさせる方法であれば、1ほど費用は掛からず、収納量を増やすことができます。
例えば、棚の中をカゴなどで分割して、さらにモノが入るようにします。分割することで、見つけやすく・取り出しやすくする工夫もできるので、一石二鳥ですね。
収納量アップのコツは、「すき間を見つける」ことです。収納の中で、「前」「上」「後ろ」などにすき間があれば、チャンスです。「前」や「後ろ」に余裕があれば、2列にモノを分けて収納してみましょう。
その際、気を付けたいのは、
「後ろ」:今後使うけれど、今は使わないモノ
例えば、予備の文具や洗剤のストック、未開封の食品
「前」:今使うモノ、後ろのモノが取り出しやすいように小さいモノはカゴなどに入れる
例えば、使っている文具・洗剤、使いかけの食品
収納を前後で活用すれば、単純計算で収納量が2倍になります。「上」に空間がある場合は、引き出し収納やスチールラックなどを置いて、空間を区切ってみるものよいでしょう。
手の届きやすい場所にはよく使うモノを入れると便利に使えます。高いところにはあまり使わない大きめで軽いモノを入れましょう。地震での落下にも備えられます。
3. 持ち物の量を自宅の収納に合わせる
持ち物の量を自宅の収納に合わせるということは、「モノを減らす」ということです。片づけが終わった時、2~3割くらい隙間が残るくらいに、モノを入れていきましょう。
ゆったり入っているなと思えるくらいが目安です。そのためには、モノを分ける必要があります。
・使っている
・使っていない(捨てる)
・使っていないけれど捨てたくない(思い出)
の3種類で分けてみましょう。「捨てる」がほとんどないようだと、変化がありません。できれば、この1年で一度も使わなかったようなモノは、本当に必要かもう一度考えてみましょう。
モノを減らすことができると、収納家具を買ったり収納グッズを買ったりして工夫する必要もありません。お金をかけず、片づいた部屋にできるでしょう。
4. 自宅外に収納スペースを借りる
最後の手段ともいえる、自宅外に収納スペースを借りるという方法もあります。屋外コンテナなどを利用したレンタル収納スペースなら、大容量でモノをたくさん保管できます。
ただ、月々のレンタル費用が発生します。お金を使ってモノを保管する必要があるのか、しっかりと考えましょう。
収納が足りない時の選択肢から決める
4つの解消法のうちで、やってみようと思える方法があれば早速実行してみましょう。試してみると、「案外できそう」「まだ足りない」と実感できます。収納量が多いと、管理が大変なことも事実です。自宅に置くモノの量を考えるきっかけになるとよいですね。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表