更新日: 2023.02.10 その他暮らし

運転免許を「自主返納」後に後悔…「返納の取り消し」や「再取得」はできる?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

運転免許を「自主返納」後に後悔…「返納の取り消し」や「再取得」はできる?
運転免許の自主返納をしたものの、後日やはり必要になったなどといった場合はどうすればよいのでしょうか。
 
本記事では、免許の自主返納後に返納の取り消しや再取得ができるのかを解説します。また、運転免許を自主返納したあとに交付申請できる運転経歴証明書についても紹介します。
 
運転免許を自主返納すべきか悩んでいる方は、ぜひチェックしてみてください。
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運転免許を自主返納する方の多くは75歳以上

運転免許の自主返納とは、自主的に運転免許の取り消しを申請することです。「高齢で日々の運転に不安を感じるようになった」「運転免許が不要になった」など、返納理由は何でも構いません。ただし、警視庁の公式サイトによると、運転免許の取消基準に該当している方や運転免許の停止中の方などは自主返納が許可されていません。
 
警視庁の統計によると、令和3年度の運転免許の自主返納件数は51万7040件です。うち75歳以上が27万8785件、75歳未満が23万8255件となっており、運転免許を自主返納する方の多くが高齢者であることが分かります。
 
運転免許の自主返納件数は、平成10年の制度スタート時から年々増加し、令和元年に60万1022件とピークを迎えました。令和に入ってから自主返納件数は、やや減少傾向で推移しています。
 

返納の取り消しや再発行はできない

運転免許の自主返納後、もし事情などが変わっても返納の取り消しや再発行はできません。すぐに再取得することは可能ですが、適性試験や学科試験、技能試験を受験に合格しなくてはいけません。つまり、初めて運転免許を取得する人と同じようにまた一から試験を受けなくてはいけないのです。
 
再取得の際も、もちろん講習費用や受験の手数料はかかります。再取得にかかる費用や時間を考慮し、本当に返納してもよいのかをよく検討する必要があるでしょう。
 

自主返納後は運転経歴証明書を交付申請するのがおすすめ

何らかの理由で運転免許を自主返納したら、「運転経歴証明書」を交付申請することをおすすめします。
 
運転経歴証明書とは、免許の申請取り消しを行った日から、過去5年間の運転経歴を証明する証明書です。運転経歴証明書は運転免許証と同じ大きさで、運転免許証と同様に写真つき身分証明書として使用できます。運転免許を自主返納したあとに、提示できる身分証明書がなくなることを心配している方は、運転経歴証明書を交付申請することで解決します。
 
また、運転経歴証明書を提示すると、高齢者運転免許自主返納サポート協議会の加盟店などでさまざまな特典を受けられる点が魅力です。交通機関が割引になるケースもあるため、運転免許の自主返納後の交通手段に悩んでいる方はぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
 
ただし、運転経歴証明書の提示によって受けられる特典は、65歳以上に限定されていることがほとんどです。
 

運転免許の自主返納後に取り消しや再発行はできない

運転免許の自主返納後に、取り消しや再発行はできません。運転免許の再取得は可能ですが、初めて運転免許を取得する人と同様に試験を受験して合格しなくてはいけません。運転免許を自主返納する際は、生活に支障をきたさないかをよく考えてから返納するようにしましょう。
 
免許返納後に受けられる特典や車の代わりとなる交通手段について、十分にリサーチしておくことも重要です。
 

出典

警視庁 運転免許証の自主返納・運転経歴証明書について
警察庁 運転免許の申請取消(自主返納)件数と運転経歴証明書交付件数の推移
警視庁 高齢者運転免許自主返納サポート協議会加盟企業・団体の特典一覧
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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