更新日: 2023.02.15 家具・片付け

片づけの美学139 こども部屋が汚い|キレイにできない子を導く5つのヒント

執筆者 : 奥野愉加子

片づけの美学139 こども部屋が汚い|キレイにできない子を導く5つのヒント
子ども部屋をキレイに使ってほしい。いつも整頓されていて、掃除も自分でしてくれたら理想的。子どもに部屋を作ってあげる時、親はこんな希望を持っていますよね。
 
ただ、現実は厳しい。日に日に乱れていく子ども部屋。手出しするほうがよいのか、本人に気づかせるのがよいのか、悩みますね。子どもの部屋をキレイにキープできる子にするための5つのヒントをご紹介します。
奥野愉加子

執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

部屋をキレイにできる子との違い

同じ家で育った子どもでも「部屋をキレイにたもてる」能力は違っています。わが家の息子たちも小5の兄は部屋が汚く、小2の弟は部屋がいつもキレイです。2人の根本的な違いは、「部屋をキレイにしておきたい」という気持ちがあるかどうか……だと思います。
 
キレイな部屋に価値を見いだしている弟には、「任せる」ことが正解だと思い、筆者はそのようにしています。弟自身でレイアウトも考えるし、日々片づけもしています。
 
兄は、部屋が乱雑になってきてもお構いなしです。「気づくまで放っておこう」と、待ってみてもまったく動かない。しびれを切らして、手出し・口出しをしてしまいます。
 
「性格だから」と受け入れる必要もあるとは思いますが、汚い部屋のままでよいはずはありませんよね。将来、子どもが自立する時のために、部屋をキレイにする力をつけさせる必要はあると思います。
 
反抗期になる前の親の助言を受け入れてくれるうちに、部屋をキレイにする「意識」を芽生えさせられたら成功ではないでしょうか。
 

子ども部屋をキレイに (1) 部屋に置くモノを絞る

子ども部屋ができると、子どもの部屋にいろいろな私物を置きたくなりますが、ちょっと我慢。まずは、生活必需品は持ち込ませないでおきましょう。
 
おもちゃや趣味のモノだけで、子どもの世界を作ります。部屋で過ごすことが楽しい。この部屋が好きだなと感じてくれることが大切だと思います。
 
おもちゃを片づけたり、部屋をキレイにすることができるようになったら、ランドセル、勉強道具、衣類などの生活に必要なモノを増やしていっても大丈夫。最終的に、子ども部屋だけで、生活のほとんどのことが完結するようになるとよいと思います。
 

子ども部屋をキレイに (2) レイアウトを本人が決める

部屋の管理を「自分ごと」にさせるためには、自分で決めることが大切だと思います。大人が決めたほうが、効率もよいし見た目もキレイにできますが、子どもに決めさせてあげましょう。
 
家具の置き場所、モノの配置。自分で決めることで、愛着がわいてくるかもしれません。
 

子ども部屋をキレイに (3) 寝る前に片づける習慣

まずは、寝る前に「2分でよいから片づけてみよう」と約束してみましょう。机の上を整える、床のゴミを拾う、出ている本を本棚に戻すなど、手間のかからない片づけで十分です。
 
2分でもかなり作業ができます。最初のうちは、親も一緒にやってあげるとよいでしょう。毎日は忙しくて無理という場合は、週末の寝る前だけでもよいと思います。短時間でも「片づける」作業を習慣化していきましょう。
 

子ども部屋をキレイに (4) 友だちを誘う

親からの「部屋が汚い」という言葉は響かない子どもでも、友だちには「よいところ」を見せたいと思うこともあります。筆者の息子たちは友だちが来る前は自分から積極的に片づけているので、時々友だちが来てくれるのはよい刺激になると思います。
 

子ども部屋をキレイに (5) 勝手に片づけるよと言う

最後の手段ともいえる、「大人が勝手に片づけちゃうよ」という強行突破です。おそらく、子どもは嫌がり、「片づける!」と行動することもあるでしょう。
 
こういった時に、「じゃあお願い」と返事をされてしまったら、部屋の管理が自分ごとになっていない証拠です。まずは自分ごとにするべく、上記(1)から試してみてください。
 

子どもの成長を長い目で見守る

子どもに部屋を与えても、大人が求めるような「キレイ」をすぐにキープすることは難しいかもしれません。ただ、心も成長して、いろいろな変化があると少しずつ変わっていくかもしれません。
 
さまざまな対策を試して、部屋の管理を自分ごとにできる大人に近づいていってほしいですね。
 
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表

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