更新日: 2023.02.24 その他暮らし

トイレの「大」「小」の水量はどれだけ違う? 水道代への影響を確認

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

トイレの「大」「小」の水量はどれだけ違う? 水道代への影響を確認
トイレの大と小で流れる水量が違うのは、水が流れる状況を見るだけでわかる場合が多いです。しかし、実際にどれだけ違っているのかを知っている人は少ないかもしれません。
 
そこで今回は、トイレの大と小の水量はどれだけ違うのかを、水道代を確認しながら解説していきます。また、トイレの排水量を効果的に節水する方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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トイレの大と小の水量ってどれだけ違うの? 水道代への影響を確認

トイレの大と小の水量の差を、以下の条件で算出してみます。

1リットルあたりの水道代:0.2円(仙台市を参考)
トイレの大の水量:1回あたり8リットル
トイレの小の水量:1回あたり4リットル

この条件では、大の場合は0.2円×8リットルで1.6円、小の場合は0.2円×4リットルで0.8円となり、その差はわずか0.8円です。これだけを考えたら、もし間違えて小の時に大の排水レバーを使ってしまっても、大した問題とは感じないかもしれません。
 
しかし、これが1ヶ月、1年となった場合はどうでしょうか。そこで、1人暮らしの人が1ヶ月、そして1年間使った場合を算出してみます。1日のトイレの使用頻度は、平均で大が1~2回、小が5~7回です。
 
すると、1ヶ月なら大が1.6円×30回~1.6円×60回で48~96円、小が0.8×150回~0.8×210回で120~168円、大小合わせると1ヶ月で168~264円かかります。これが1年間だと、168円×12ヶ月~264円×12ヶ月で2016~3168円となるのです。
 
では、もしも小であるにもかかわらず、大の排水レバーを使ってしまっていたら、1年間でいくらかかるでしょうか。その答えは、180回×1.6円×12ヶ月~270回×1.6円×12ヶ月となり、1年間で3456~5184円です。
 
つまり、きちんと小の排水レバーを使った場合よりも、最大で2000円以上違ってきます。これがその後も何十年と続いたら、違いはさらに大きくなっていくでしょう。このように、たとえ1回の大と小の水量による水道代の差はわずかだとしても、おろそかにはできないのです。
 

手間いらず? とても簡単で効果的な節水方法を紹介!

ここでは、トイレの排水量を簡単に減らし、効果的に節水する方法を紹介します。それは、トイレの貯水タンクの中にある浮玉の位置を調整して節水する方法です。
 
水が排水されたあとの貯水タンクは、水が供給されるに従って浮玉の位置も高くなり、タンク内の水が適切な量になると給水管の弁をふさいで水の供給をストップさせます。この浮玉の位置を、少ない水量でも給水が止まるように調整することができるのです。方法は2つあります。
 
1つ目は、タンク内に水位調整リングがある場合です。貯水タンクに水を給水する管の付け根に水位調整リングがある場合は、これを回すことによって浮玉が給水管の弁をふさぐタイミングを変えることができます。この方法は簡単で手間がいりません。
 
2つ目は、水位調整リングがない場合です。この場合は、浮玉を支えている棒を下に向かって曲げることで、水位が低くても給水管の弁が閉じるように位置を調整することができます。
 
ただし、浮玉や棒の根本に無理な力が加わらないように、必ず棒の中央付近を2つのペンチではさみ、徐々に曲げるようにしてください。もしも無理に力をかけて棒の付け根を支えている部分や浮玉を壊してしまうと、余計な出費がかかることになるので注意しましょう。
 

水量が今までの半分! タンクレストイレってなに?

タンクレストイレとは、便器の後ろの貯水タンクがないタイプのトイレのことです。水道に直接つなぎ、水道の水圧によって排水する仕組みになっています。大を使った場合の排水量が1回につき4リットルほどのため、タンク付きのトイレで小を使った場合と変わりません。とても水道代にやさしいトイレです。
 
だたし、電気でバルブを開閉するため停電になると使えない、水圧が低いと設置できないなどのデメリットもあります。また、便座と一体化しているウォシュレット部分だけを交換することはできないので注意しましょう。
 

大と小の水量の違いを意識して、節水を心がけよう!

トイレの大と小は、1回に流れる水道代を比べれば1円も違いはありません。しかし、水量でくらべれば倍ほど違ってくるのです。この差は、1ヶ月、1年と使用する期間が長くなるほど大きくなっていきます。
 
1人暮らしの場合、もしもすべてのトイレを大の排水レバーを使って流したら、きちんと小も使用した時に比べて、年間で2000円以上違ってしまうのです。これを何十年も続けたら、違いは万単位になるでしょう。この違いを頭に入れて、毎日節水を続けていきましょう。
 

出典

仙台市水道局 水道まめちしき
TOTO タンク内の水位を調節する
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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