更新日: 2023.03.04 その他暮らし
首都圏で毎日銭湯を利用したら、毎月いくらぐらいになる?
それでも銭湯がなくならないのは、まだニーズがあることを示しています。そこで毎日銭湯を利用した場合、1ヶ月の出費はどれくらいになるのかを調べてみました。内風呂が使えなくなったなど、特殊な事情が発生したときの参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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銭湯とは
銭湯と同様に、料金を支払って浴場が利用できる施設は他にもあります。銭湯と他の施設ではどのような違いがあるか明確にしておきましょう。
●温泉施設(温泉法)
●一般公衆浴場(公衆浴場法)
●その他の公衆浴場(公衆浴場法)
●宿泊施設の浴場(旅館業法)
銭湯は、一般公衆浴場のなかに含まれ公衆浴場法の規制を受けています。スーパー銭湯も公衆浴場法の管轄ですが、その他の公衆浴場に含まれます。銭湯以外の施設は、それぞれ適用法が異なるのが大きな違いです。
銭湯の定義・種類
銭湯を簡単に定義すると「公衆浴場法の規制範囲内で、料金を支払うことによって浴場の利用が可能な施設」です。しかし、同じ公衆浴場法の規制を受けている銭湯でも、いわゆるスーパー銭湯は一般的な銭湯と違う点があります。
銭湯とスーパー銭湯との比較を、図表1にまとめたので参考にしてください。
【図表1】
相違点 | 銭湯 | スーパー銭湯 |
---|---|---|
管轄と規制法 | 厚生労働省・公衆浴場法 | 厚生労働省・公衆浴場法 ※温泉を名乗る場合は環境省・温泉法 |
分類 | 公衆浴場法の一般公衆浴場 | 公衆浴場法のその他の公衆浴場 |
料金 | 都道府県知事が料金を指定 | 特に制限はない |
筆者作成
首都圏には銭湯はどれくらいある?
次に、首都圏(東京都、茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・神奈川県・山梨県)にある銭湯の数をみてみましょう。総務省統計局で公表されている、首都圏における公衆浴場の数は図表2のとおりです。ただし、一般的な銭湯以外の公衆浴場も含む数値です。
【図表2】
都道府県 | 公衆浴場数 |
---|---|
東京都 | 1888 |
茨城県 | 451 |
栃木県 | 474 |
群馬県 | 438 |
埼玉県 | 607 |
千葉県 | 848 |
神奈川県 | 1033 |
山梨県 | 321 |
合計 | 6060 |
総務省統計局 衛生行政報告例 令和3年度衛生行政報告例 第四章9
首都圏で毎日銭湯を利用した場合、月間料金はこうなる
これから引っ越しを検討していて住居費節約のために風呂なし、あるいは家賃の安いユニットバス付きの物件も対象としている場合は、家賃を考慮すると銭湯を利用したほうが安い可能性も考えられます。また、風呂の故障などによる一時的な利用にも便利です。この項では、銭湯利用の料金についてみていきましょう。
首都圏の銭湯料金
首都圏における1回の銭湯料金は、以下のとおりです。
【図表3】
都道府県 | 大人料金 | 1ヶ月(30日)の料金 |
---|---|---|
東京都 | 500円 | 1万5000円 |
茨城県 | 350円 | 1万500円 |
栃木県 | 420円 | 1万2600円 |
群馬県 | 400円 | 1万2000円 |
埼玉県 | 480円 | 1万4400円 |
千葉県 | 480円 | 1万4400円 |
神奈川県 | 500円 | 1万5000円 |
山梨県 | 430円 | 1万2900円 |
各都道府県 公衆浴場入浴料金の統制額より筆者作成
1人暮らしでお風呂を入れた場合との比較
1人暮らしでお風呂にかかる光熱費(ガス、水道料金)は、月3000円前後といわれています。つまり、銭湯を利用するほうが圧倒的に費用はかかります。
ただし、ユニットバスやシャワーのみの賃貸物件で家賃を節約して、ゆっくりお風呂につかりたいときに銭湯を利用する使い方であれば、利用頻度によっては経済的なメリットが生じる可能性はあります。
首都圏で毎日の銭湯利用は費用がかかるが、たまにはリラックスを
光熱費の節約という点では銭湯を毎日利用しても経済的なメリットがないどころか、負担のほうが大きくなります。ユニットバスやシャワーだけの賃貸物件で家賃を節約して銭湯を利用する場合以外は、経済的なメリットはありません。
しかし、銭湯は大きな湯船にゆっくりつかってリラックスすることができます。また、場所によっては伝統や文化を感じる楽しみもあります。手足を伸ばしてリラックスできる銭湯は、1回の料金としては決して高くはありません。経済的メリットはないながらも、たまには銭湯に行ってみるのもよいのではないでしょうか。
出典
総務省統計局 衛生行政報告例 令和3年度衛生行政報告例 第四章9
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部