更新日: 2023.03.15 その他暮らし

手取り20万円なら家賃はいくらにしたらいい? 生活を圧迫しないための目安と考え方

手取り20万円なら家賃はいくらにしたらいい? 生活を圧迫しないための目安と考え方
よく「家賃は収入の30%以内にしたほうがいい」と言われることもありますが、家を借りるときに発生する家賃はどのような基準で決めたらいいのでしょうか。
 
本記事では、手取り金額が20万円の場合は家賃いくらまで出せるのか事例を挙げながら、生活を圧迫しないための目安や考え方を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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収入の3割以内は古い?

「収入に対してどのくらいの資金を家賃に使えばいいのか」というのは、話題に上がることも多いです。「家賃は収入の30%以内が目安」と教えられて、実際にそうしてきた方も多いかもしれません。
 
「家賃は収入の30%以内説」は古いと考える人もいますが、実際はどのくらいの割合を家賃に使っているのでしょうか。
 
例えば、総務省統計局の「2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果」によると、世帯主の年齢階級別にみた消費支出において、30歳未満の世帯は家賃割合が24.1%となっています。30歳以上は14.7%、全年齢平均は9.5%のため他の年齢階級に比べると高い傾向にあります。
 
同じく総務省統計局の「平成30年住宅・土地統計調査」によると「借家の1ヶ月あたり家賃」は5万5675円となっています。手取り20万円の場合に家賃5万5675円払うと負担割合は約28%です。確かに30%以内になっていますが、家賃以外も支払いがあります。手取り金額以内におさまったら問題ないと考えると生活を圧迫するおそれがあります。
 

生活を圧迫しないためには?

家賃目安を考えるときは、収入ではなく手取り金額をベースに考えましょう。収入の3割と手取りの3割では負担感が違うからです。実際には税金や社会保険料、各種所得控除等で変わりますが、手取り金額は収入の75%くらいといわれることも多いです。月収20万円の場合は手取り15万円です。
 
収入ベースで考えると、20万円の3割は約6万円です。ただ実際の手取り金額は15万円のため、4割以上を家賃に使っている計算になります。家賃にかぎらず支出の目安は収入ではなく手取り金額で考えることをおすすめします。
 
そのうえで生活を圧迫しないためには、家賃を含む固定費はできるかぎり減らしましょう。
 
家賃は毎月発生する支出で、金額も小さくありません。手取り金額の30%以内におさまっていたとしても20%、10%等と割合が減ったらそれに越したことはありません。もし可能なら実家から通勤することも検討してみましょう。
 
共益費等も含む実質家賃6万円のマンションに住んでいる場合、年間支出は72万円です。一方で実家に住み、生活費等の名目で毎月2万円を親に渡すと、年間支出は24万円です。これだけでも、50万円近くの差が発生します。浮いたお金は、家賃以外の支出や趣味や旅行等にも使えます。
 

手取り20万円ならいくらまで出せる?

実家住まいが現実的に難しい場合も、他の固定費や変動費のことも考えると、家賃はできるかぎり20%以下におさえるのが望ましいといえます。
 
手取り20万円なら、家賃は4万円です。ただ、東京都内など都市部では家賃が高くなる傾向があるので、その場合は25%(5万円)、30%(6万円)程度も視野に入ります。
 
30%を超えると、家賃以外の支出を見直す必要性があるかもしれません。
 

まとめ

家賃は固定費の筆頭といっても過言ではなく、負担割合が増えると生活を圧迫してしまいます。貯金ができず、万一の備えや老後資金対策にも影響を及ぼすおそれもあります。
 
いま手取り金額が20万円あっても、転職や失職、病気やけが等で思わぬ形で給料が減ったり、支出が増えたりする可能性もあります。万一のリスクに備えるためにも、固定費の抑制や見直しは有効な方法のひとつといえます。
 

出典

総務省統計局 2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果
総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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