【価格高騰】「卵」は去年と比べて「1.9倍」の価格に! 品薄の今どうやって乗り越えるべき? 代わりの食材も確認
配信日: 2023.03.29
JA全農たまご株式会社の発表によると、2023年3月15日時点で、東京エリアでの標準取引価格(Mサイズ)は1キログラム当たり364円です。前年同月比で1キログラム当たり195円から1.9倍に高騰しました。
卵は安価で栄養価も高いため、私たちの食卓には欠かせない食材ですよね。ただ、ここまで卵の値段が高騰するとなかなか手が伸びません。また、品薄状態が続いているので、そもそも卵が店頭に並んでいないこともあります。そのため、「卵の代わりになる食材はないだろうか?」と思っている人も多いのではないでしょうか。
本記事では卵の代わりになる食材を、栄養面・機能面・彩り面の3つの観点に分けて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
卵の特徴
卵の代わりになる食材を紹介する前に、卵の特徴について説明します。卵は栄養価の高い優秀な食材として知られています。卵白の成分はほとんどがたんぱく質で、卵黄にはビタミンやミネラルが含まれています。
卵は人間の体では合成できない9つの「必須アミノ酸」をバランスよく含んでおり、良質なたんぱく質がとれる食材の代表格です。必須アミノ酸をどれくらいバランスよく含んでいるかで点数を示す「アミノ酸スコア」という指標があるのですが、なんと卵のアミノ酸スコアは100点! 非常に良質なたんぱく源といえるでしょう。
また、卵には熱凝固性(加熱すると固まる性質)があります。この性質を利用して、プリンや茶わん蒸しが作られたり、ハンバーグや揚げ物のつなぎなどに使われたりしています。
栄養面で卵の代わりになる食材は「豆腐」
栄養面で卵の代わりになる食材を1つ挙げるなら、「豆腐」です。豆腐にはたんぱく質が豊富に含まれています。豆腐は大豆から作られており、アミノ酸スコアは100点です。卵と同様、良質なたんぱく源といえるでしょう。
豆腐1丁当たりの重さは商品によって異なりますが、約300グラム~400グラム程度です。1丁350グラムの豆腐を1食当たり1/4丁食べると仮定すると、その重さは約90グラムになります。文部科学省の食品データベースから計算した結果によると、卵1個(50グラム)と豆腐(90グラム)の栄養素は図表1のようになります。
図表1
文部科学省 食品成分データベース より筆者作成
1食当たりの卵と豆腐を比較した場合、全体的にそこまで大きく栄養素は変わりません。卵の価格が高騰している現在の状況であれば、卵は1個約21円です。豆腐90グラム当たりの値段は約23円ですので、豆腐の方がほんのわずかですが安く購入できます。
豆腐を買った方が大きな節約になるというわけではありませんが、卵が品薄状態で店頭に並んでいないときなどは、代わりに豆腐を買うとよいでしょう。
機能面で卵の代わりになる食材は「片栗粉」「長芋」
熱を通すと固まる作用を「熱凝固性」と呼びます。卵には熱凝固性の機能があり、揚げ物の衣、ハンバーグなどのつなぎに利用されます。
揚げ物の衣の代わりには、片栗粉を代用すると良いでしょう。片栗粉を水で溶いて、具材にまとわりつけ、パン粉をつけて揚げます。片栗粉が具材とパン粉をつないで固める役割をしてくれます。
また、ハンバーグのつなぎには、すりおろした長芋がおすすめです。食材と食材をつないで、全体のまとまりをよくしてくれます。長芋は熱を通すと固まる性質があるので、お好み焼きのつなぎにもよく使われます。
彩り面で卵の代わりになる食材は「かぼちゃ」「コーン」「パプリカ」
卵黄の鮮やかな黄色は、料理をパッと華やかにしてくれます。お弁当に卵焼きやゆで卵のような黄色があるとうれしいですよね。卵を使用しない場合は、かぼちゃの煮物やコーン、黄色のパプリカを入れると色鮮やかになります。
また、ケーキの生地に卵黄を入れないと色味が少ない白っぽいケーキになってしまいますが、ペースト状にしたかぼちゃを少し入れるとほんのり黄色のケーキを作れます。
代替食品で卵の高騰を乗り切ろう
いつまで続くのか先が読めない卵の高騰。卵の高騰により、卵が主要な原材料の加工食品であるマヨネーズなどの値上げも発表され、私たちの食費の負担がますます大きくなりそうです。
しかし、卵を使わなければいけないと思っていた料理でも、意外に他の食材も使えるものです。卵の代わりに食品になる食材を上手に使って、厳しい「卵高騰時代」を乗り切りたいですね。
出典
JA全農たまご株式会社 相場情報
JA全農たまご株式会社 たまごでどんな栄養が採れるの?
JA全農たまご株式会社 たまごのチカラ
文部科学省 食品データベース
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部