あなたの経験や知識がお金に変えられる!? 注目の副業「スポットコンサル」とは
配信日: 2018.06.29 更新日: 2019.01.07
「スポットコンサル」という新しい働き方です。株式会社ビザスクが展開している事業で、自分の経験や知識を登録します(ビザスクでは“アドバイザー”と呼びます)。
話を聞きたい企業や人から連絡があり、条件が合えば面談や電話でお互いに話をし、報酬をもらう仕組みです。時間は1時間と定められていますので、スキマ時間を生かすのに向いているでしょう。
Text:藤木俊明(ふじき としあき)
副業評論家
明治大学リバティアカデミー講師
ビジネスコンテンツ制作の有限会社ガーデンシティ・プランニングを28年間経営。その実績から明治大学リバティアカデミーでライティングの講師をつとめています。7年前から「ローリスク独立」の執筆活動をはじめ、副業・起業関連の記事を夕刊フジ、東洋経済などに寄稿しています。副業解禁時代を迎え、「収入の多角化」こそほんとうの働き方改革だと考えています。
他業界の人の話を聞いてみたいというニーズが増えています
「自分には大したスキルや資格もないので無理だろう」「だいたい副業でコンサルタントなんてあり得るの?」という声も聞こえるかもしれません。
しかし、ふつうに会社に勤めてきた経験や知識を生かすことができます。アドバイザーに登録するとホームページに掲載されますが、氏名非公開でも大丈夫ですので、会社にバレる可能性は低いです。
スポットコンサル1時間での報酬額は、ビザスクによると平均で1万5000円とのことです。
実際に喫茶店や貸し会議室、あるいはクライアントに出向いて話をすることが多いようですが、時間をお互いに調整することができるので、自然と退社後の夜とか土日になるでしょう。
ビザスクでは、そういうスポットコンサルに従事してくれるアドバイザーを求めているようですが、「いや、やっぱり自分にはコンサルするほどのスキルはない」と尻込みする人も多いでしょう。
しかし、コンサルというと敷居が高いですが、「インタビュー」というニーズも高いようです。たとえば次のような例を考えてみてください。新規事業を展開したい大手企業の気持ちをイメージとして書いたものです。
■新規事業として「ベーカリーカフェ」を展開したいが、まだ検討段階で大きな予算は使えない
■自分たちには外食のノウハウがなく、「実際に外食業界にいる人」できたら何人かに話を聞いてみたい
■プロのコンサルタントに依頼するととんでもない費用がかかる
■まずは外食業界の詳しい人何人かに話を聞いてみてしっかり検討したい
■(それで正式に社内でGOになったらプロのコンサルタントに依頼しよう)
こんなニーズに当てはまるのが、スポットコンサルのアドバイザーとのことです。クライアント側も「まずは話を聞いてみよう」という段階が多いので、肩の力を抜いて会ってみて大丈夫のようです。
今、ビジネスの変化が急で、新しい事業分野に進出しようという企業が増えています。そのたびにプロのコンサルタントに依頼していては予算が持ちません。
まずは話を聞いて実情を把握したいというニーズに応えるのが、この副業かもしれません。
やはり気をつけておきたいこともあります
この副業の最大のポイントは、1時間きっかりの従事なので、スキマ時間を生かしやすいこと。また月に数万円の収入が決して無理ではないことです。
ただし、気をつけなくてはいけないこともあります。自社の秘密事項は絶対に口外してはなりません。また、クライアントから聞いた情報も絶対に秘密です。その辺は登録時に誓約が必要となります。
スポットコンサル経験者に聞いてみると、副収入そのものより、いろいろな業界の人と話ができて楽しいし、自分の勉強にもなるということです。
また、1時間話がしやすいなじみの喫茶店を持っておくといいそうです。スポットコンサルは、とくにミドル層の人には、定年後あるいは独立後のリハーサルにも向いた副業かもしれませんね。
Text:藤木 俊明(ふじき としあき)
明治大学リバティアカデミー講師・副業評論家