更新日: 2023.04.28 子育て

【子ども支援】医療費無償化によるメリットと注意点

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

【子ども支援】医療費無償化によるメリットと注意点
子ども支援の一環として医療費無償化が始まったと聞いたけれど、内容がよくわからないとお困りではありませんか? 医療費無償化は自治体によって実施内容が異なり、無償ではなく助成を実施しているところもあります。住んでいる地域ではどのような内容となっているか、まずは確認してみましょう。
 
ここでは、医療費無償化によるメリットと注意点を解説します。無償化と助成の違いについてもお教えします。
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子どもを対象とした医療費は無償化?助成?

子どもを対象とした医療費助成制度は全国的に実施されており、各自治体で助成内容が異なります。医療費を無償としているところもあれば、一律500円で残り額を自治体が助成しているところもあるのです。
 
日本では年齢別に医療費の負担割合が定められています。0~5歳は2割負担、6歳~は3割負担です。0~5歳児は通常よりも負担割合が低いものの、低年齢の子どもは体調を崩しやすく、受診する機会が多いといえます。何度も受診していれば、1ヶ月の医療費が高額になるでしょう。
 
大人に比べて受診する機会の多い子どもの医療費を支援するために、全国では医療費助成制度が導入されています。無料の地域は受診時にお金がかからないことから、子どもに何かあったときも費用を気にせず医療機関にかかれます。。
 

医療費無償化によるメリット

医療費が無償化されると、家計支出を大きく抑えられるという大きなメリットがあります。医療費には医師の診察を受ける医科診療費、歯医者で治療や検診を受ける歯科診療費、処方された薬を受け取る調剤薬局費などがあります。
 
厚生労働省が発表した令和2(2020)年度 国民医療費の概況によると、0~14歳の医科診療費は9万4300円、歯科診療費は1万6700円、調剤薬局費は2万5700円です。金額は人口1人あたりの国民医療費です。
 
医療費助成制度によって一律500円が適用されると、1ヶ月に1回病院に行ったとしても年間6000円の負担で済みます。無償化が実施されていれば前述の1万6700~9万4300円の費用はかかりません。体調を崩しやすい子どもは、1ヶ月に2回以上病院に行くことも珍しくありません。無償化か助成が実施されていれば、医療費の支払い負担を大きく減らせます。
 

医療費無償化で発生している問題点

医療費無償化が実施されている自治体の一部では、過剰受診が問題となっています。過剰受診とは、病院に行く回数が多すぎることです。些細な症状なら市販薬を使うと考える人が多い一方で、医療費がかからないのなら医師に診てもらったほうが安心だと考える人もいます。
 
無償化が実施されている地域は子どもの医療費がかからないため、病院でお金を払うことはありません。市販薬は購入時にお金がかかるものの、病院であれば医師の的確な診断と治療を無料で受けられます。
 
無料となった医療費は、保護者の代わりに国が負担します。過剰受診が増えれば増えるほど国の財源が少なくなっていくため、医療以外の部分に影響が出るかもしれません。無償化ではなく助成に切り替えられる恐れや、増税といった全国民に大きな影響が出る問題にまで発生する可能性もあります。
 

まとめ

子ども支援の一環として行われている医療費助成制度は、自治体によって内容が大きく異なります。医療費を無償としている地域もあれば、助成しちえるところあるのです。助成の場合は負担割合が異なり、診療内容にかかわらず一律500円としている地域もあります。
 
体調を崩しやすい子どもがいる家庭にとって、無償化や助成は大きな助けとなるでしょう。医療費が大きく浮くため、家計負担を抑えられます。メリットの一方で過剰受診も懸念されています。医療費がかからないことから些細なことで受診する人が増え、医療費がどんどん膨れ上がっていくのです。
 
メリット・デメリットどちらもある制度ではあるものの、子ども支援には欠かせない制度のひとつです。子どもが誕生予定、また将来的に子どもをもうけたいと考えている人は、ご自身が住んでいる地域の制度内容はどのようなものかを確認してみてください。
 

出典

厚生労働省 令和2(2020)年度 国民医療費の概況

日本経済新聞 広がる子供の医療費無料化、過剰受診も 見直しは進まず

厚生労働省 医療費の一部負担(自己負担)割合について

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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