更新日: 2023.05.02 子育て
小1の壁を乗り越えたい! 「放課後子ども教室」「放課後児童クラブ」「学童保育」の違いと料金は?
預け先によって、受け入れ条件や活動内容、料金などに違いがあるため、きちんと違いを理解してニーズに合う施設を選ぶ必要があります。
本記事では、小学生の放課後の預け先を「放課後子ども教室」「放課後児童クラブ」「民営学童保育」の3つに分けて、違いを分かりやすくまとめました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
働く親が直面する「小1の壁」とは?
主に共働き家庭やひとり親家庭では、子どもが小学校に入学するタイミングで、いわゆる「小1の壁」に直面します。小1の壁とは、小学校低学年の下校時刻や、学童保育などの終了時間が保育園時代よりも早くなることで、仕事と育児の両立がうまくいかなくなることを指しています。
また、子どもが小学生になると、時短勤務制が適用されなくなる企業が多いことも、小1の壁の一因です。親の退社時刻に合わせて子どもを放課後預けられる施設を確保できず、親がやむを得ず働き方を変えなければならないケースは珍しくありません。
小1の壁を大きな問題なく乗り越えるためには、小学生の放課後の受け入れ先としてどのような選択肢があるのか、施設ごとの特徴や地域の整備・利用状況を、前もって把握しておくことが不可欠です。
子どもの主な預け先「放課後子ども教室」「放課後児童クラブ」「民営学童保育」の設置目的や料金の違い
小学生の放課後の主な預け先として、以下の3種類の施設が挙げられます。
放課後子ども教室
放課後児童クラブ
民営学童保育
どれも同じ「学童保育」としてひとくくりに考えがちですが、設置目的や運営者、利用料金などに違いがあります。違いを理解した上で、自分の学区にはどの施設があって、毎年の空き状況はどうなっているのかを確認しておくとよいでしょう。
放課後子ども教室
放課後子ども教室は文部科学省が管轄する公的な学童保育です。
・対象:すべての子ども
・設置目的:安全で安心な子どもの居場所の確保、地域住民の参画による学習・スポーツ・文化活動・交流活動の推進
安全管理員や学習アドバイザーとして、地域の大人や退職教員などを任用している点が、放課後子ども教室の大きな特徴です。また、すべての子どもを対象としているため、利用にあたって保護者の就労の有無などの審査はありません。
料金は自治体により異なりますが、無料~月数千円程度で利用できるのが一般的です。
放課後児童クラブ
放課後児童クラブは、厚生労働省の管轄による公的な学童保育です。
・対象:共働き家庭やひとり親家庭、保護者が長期入院中などの事情がある児童(小学3年生程度まで)
・設置目的:放課後などの適切な遊び・生活の場の提供
交流活動などを目的に掲げる放課後子ども教室と異なり、放課後児童クラブでは、選任の放課後児童指導員が配置されています。また、共働き家庭の児童を対象としており、利用にあたっては認定を受けなければなりません。利用料金は、放課後子ども教室と同様に、無料~月数千円程度が一般的です。
なお、国は「新・放課後子ども総合プラン」として、放課後子ども教室と放課後児童クラブの一体的実施を推進しており、公的な学童保育の中には、両者が連携した併設型の施設もあります。
民営学童保育
民営の学童保育は、多くの場合、民間企業やNPOなどが運営しています。
・対象:すべての子ども
・設置目的:放課後の子どもの預かり、送迎・深夜預かり・食事の提供など多様なサービスの提供
民営の学童保育は、親の就労状況などの条件を設けていない施設が多く、柔軟な利用が可能です。また、深夜までの預かりや夕食の提供、習い事の送迎など、公的な学童保育にはない多様なサービスを提供している施設も多くあります。
行政からの補助を受けずに運営している場合が多く、料金は3~6万円以上と、公的な学童保育と比べると高額なのが一般的です。
地域の利用状況なども踏まえて放課後の受け入れ先を検討しておこう
小学生の放課後の預け先は、施設の種類によって受け入れの条件が違います。小1の壁を乗り越えるためには、地域にどのような施設があるのか、例年の利用状況をリサーチして、確実に預け先を確保できるよう準備することが大切です。
また、施設の種類によって、活動内容や利用料金にも違いがあります。親や子ども自身の希望、予算と合致するかどうかも確認した上で、預かり先を選びましょう。
出典
厚生労働省 放課後児童クラブと放課後子ども教室について
文部科学省 学校と地域でつくる学びの未来 新・放課後子ども総合プラン
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー