片づけの美学144 おもちゃの卒業はいつ?スムーズに減らす3つのアイデア
配信日: 2023.05.08
一方、遊んでいないなと思って、子どもに処分してよいかと聞いてみると、「まだ遊ぶ」という返事が返ってくることもしばしば。処分したいのに、できない状態はとてもつらいですよね。
今回は、おもちゃの卒業をスムーズに進めるためのアイデアを3つご紹介します。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
目次
おもちゃの卒業アイデア(1) 子どもに決めてもらう
おもちゃの処分を子どもが自分で決めてくれたら、どんなにラクでしょう。未就学児くらいの年齢から、自分で決めることができるようになってくるかもしれません。「まだ使う」と言われないために、大人が段取りをして決められる環境を作ってあげることが成功の秘訣(ひけつ)です。
例えば、誕生日がもうすぐの子どもに、「プレゼントの置き場を作ってあげたいから、もう使わないおもちゃはさよならしよう」という声掛けはいかがでしょう。子ども側も、後の楽しみがあれば、おもちゃを減らすことを頑張れるかもしれません。
誕生日、クリスマス、進学・進級、引っ越し、来客など、さまざまなきっかけをどんどん使って、おもちゃの卒業を促しましょう。「決めないと、勝手に捨てちゃうよ」のようなネガティブな言葉がけではなく、前向きで楽しい未来があるような言葉がけをすれば、使わなくなったおもちゃを決めてくれるかもしれません。
おもちゃの卒業アイデア(2) 見えない場所に移動
未就園児の子や決めることが苦手な子どもには、見えない場所に移動するという方法が合うかもしれません。遊んでいないおもちゃを、子どもが見えない場所に移動します。ある程度時間がたっても、「あれどこ?」と言わなければ、思い出す機会が減っていくでしょう。
ただ、親子の信頼関係のためにも、「あれどこ?」と聞かれたら、「はい、どうぞ」とわたせるようにしておいたほうが良いと思います。
お子さんの様子を見て、処分の時期を決めていきましょう。大きめのおもちゃは長めに置いておき、おまけでもらったようなおもちゃは1ヶ月くらいが目安でよいでしょう。
おもちゃの卒業アイデア(3) 飾りにする
子どものおもちゃはかわいいので、インテリアにもなります。飾っておくと、小さなころを思い出すきっかけにもなり、幼子がいた空気感を残しておくことができます。
また、ミニカー・人形などコレクションが好きだった子どもは、似たようなおもちゃをたくさん持っていることでしょう。遊ばなくなっても、ケースなどに収納する方法を教えてあげると、いきいきと詰めていく子もいます。
これまでとは違ったおもちゃとの付き合い方を見つけるきっかけにもなるかもしれません。インテリアやコレクションとして飾り、新しい持ち方も楽しいと思います。
やってはいけないおもちゃの卒業
おもちゃの卒業を考えるあまり、大人がやってしまいがちな失敗行動があります。
子どもの意見を聞かずに、おもちゃを無断で捨てるのは、やめましょう。「どこかにいったんじゃない」とシラを切ることもできますが、見つからないことが続くと感づかれてしまいます。子どもであっても、個人を尊重してあげてほしいなと思います。
おもちゃをスムーズに減らすために
子ども自身がおもちゃの卒業を決めてくれることが一番の理想です。そのために、子どもがおもちゃで遊ぶ様子を知ることから始めてみましょう。
もう遊んでいないおもちゃがたくさんあるなら、声掛けだけでスムーズにおもちゃの卒業ができるかもしれません。ぜひ試してみてください。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表