片づけの美学145 「とりあえずボックスに入れる」の片づけで失敗する残念な4つの行動

配信日: 2023.05.17

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片づけの美学145 「とりあえずボックスに入れる」の片づけで失敗する残念な4つの行動
捨てるか捨てないか迷ったら「とりあえずボックスに入れる」という片づけ方法をご存じでしょうか。その場で捨てるか・捨てないかを決める必要がなく、迷ったら「とりあえずボックス」に入れ、あとで再度検討する方法です。
 
問題の先送りともいえますが、決めることが苦手な方にはちょうどよいクッション材になります。ただ、とりあえずボックスを作ってはみたものの、ボックスが山盛りになっていたり、2度と触らないブラックボックス状態になっていたりして、残念な結果になることも。
 
いったん考えを寝かせる場所として作ったボックスです。お部屋のキレイをキープするために、役立てるにはどうしたらよいのでしょう。
奥野愉加子

執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

“とりあえずボックス”の意味

“とりあえずボックス”は、捨てるのをためらうモノを一時仮置きして、後日最終的にどうするかを決めるための場所です。つまり、最後には決めないと、ずっとそのままです。
 
真の目的は、「やっぱり要らなかった」をストンと自分で受け入れるための場所なのです。入れたら、一定期間後に再度チェックしなければなりません。この確認作業なくして、“とりあえずボックス”が生きる方法はありません。
 
とても面倒で、気が乗らない作業だとは思いますが、内容チェックをする機会を作って、不要なモノを決めていきましょう。
 
では、使い方を失敗してしまう残念な行動を4つご紹介します。
 

(1) ボックスの大きさが良くない

“とりあえずボックス”が失敗したのは、大きさのせいかもしれません。
 
ボックスが大きすぎると、どんどんモノが入ります。モノが多すぎると確認作業に時間がかかります。すると、重い腰が、さらに重くなります。できれば、中身を5分でチェックできるくらいの大きさのボックスにしましょう。
 
80サイズの段ボールサイズくらいがよいでしょう。ボックスがいっぱいになるタイミングで中身を精査し、空っぽを目指して、処理していきましょう。まだ処分を迷うモノがあれば、入れたままでもOKです。
 

(2) ボックスの置き場所が良くない

“とりあえずボックス”が失敗したのは、置き場所のせいかもしれません。
 
部屋の隅、目立たないモノ影に置かれたボックスでは、もはやゴミ箱も同然。「確認しよう」という気持ちになるために、やや目立つ場所にあるのがよいでしょう。
 
気になるからチェックしようと思える場所を自宅の中で探してみてください。テーブル付近など、日常的に目に触れるところがよいと思います。
 

(3) ボックスを見直す時期が良くない

“とりあえずボックス”が失敗したのは、見直す時期のせいかもしれません。
 
ボックスを1~2ヶ月に一度は見直してほしいです。あまり時間がたつと、ボックスの存在を忘れてしまいます。逆に、見直す時期が早すぎるのも良くないかもしれません。踏ん切りがつかず、まだ悩んでしまう可能性があります。
 

(4) ボックスの共有は良くない

“とりあえずボックス”が失敗したのは、家族で共有しているせいかもしれません。
 
複数で入れると、だれの所有物か不明になってしまうことも。入れた本人が、自分の持ち物であることを忘れる可能性もあります。そうなると、処分できる人がいなくなってしまいます。
 
“とりあえずボックス”は共有せず、個人のモノだけを入れるようにしましょう。自室がある場合は、個室での管理がもっとも良いです。
 

“とりあえずボックス”を使いこなす

処分を決めるまでのワンクッションとして、活躍するためのボックスです。その時、処分がつらくても、しばらく時間がたてば、すんなりさよならできるモノが増えるのが魅力です。
 
モノがあふれてやがて使わなくなった、という残念な結末にならないよう、まずいポイントを減らしながら使っていただけたらと思います。
 
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表

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