更新日: 2023.06.01 子育て
【奨学金300万円】完済までに何年かかる? ボーナスで繰上返還をしたほうがいい?
しかしながら、奨学金の返還が思ったよりも進まず、苦しいと感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、奨学金を300万円完済するまでに何年かかるのかなどについて、解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
奨学金300万円を完済するにはどのくらいかかる?
奨学金を完済するまでの期間は、どの奨学金を借りるかで変わってきます。独立行政法人日本学生支援機構の「奨学金貸与・返還シミュレーション」を利用し、確認してみましょう。なお、「学校の種類」は大学(学部)、「入学時特別増額貸与奨学金」および「増額貸与総額」はなし、としてシミュレーションしてみます。
まず、無利子の貸与型奨学金である第一種奨学金で、300万円の貸与を受けたケースでは、完済までは17年、毎月の返還額は1万4705円です。
一方、利息付きの貸与型奨学金である第二種奨学金(貸与利率0.369%)で300万円の貸与を受けた場合も、第一種奨学金と同様、17年かかります。ただし第二種奨学金の毎月の返還額は、1万5200円と少し高くなるので、注意が必要です。
第一種奨学金も第二種奨学金も、23歳になる年から返還を行ったとすると、40歳でやっと完済できる計算となります。
ボーナスで繰上返還をしたほうがいいのか
繰上返還は、奨学金に対する返還額の全額、または一部を繰り上げて返還することです。通常の返還と同様に、現在登録している振替口座からの支払いとなります。
ボーナスでの繰上返還は、第二種奨学金を借りていて経済的余裕がある場合には、行っておくことをお勧めします。なぜなら、第二種奨学金を借りている方は、繰上返還を利用することで、利息を減らせるからです。奨学金を繰上返還することで、浮いたお金を他の支出に使うことができます。例えば、繰上返還で浮いた5万円を、住宅ローンの返済などに当てられる、などです。
早く返すほど第二種奨学金の利子は減っていくので、経済的余裕がある場合には、繰上返還を活用して早めに返してしまいましょう。ただし、出費が重なるイベントがあるときは、繰上返還を本当に行うべきなのか慎重に考えましょう。ボーナスの繰上返還で手元資金が減ってしまうと、必要な場面でお金が出せなくなってしまうリスクが高まります。
一方、第一種奨学金については、ボーナスで繰上返還を行っても、返還期間は短縮されますが、総返還額は変わらないことに注意が必要です。
繰上返還利用の際は、インターネットまたは郵送、FAXで申し込むことが可能です。インターネットは「スカラネット・パーソナル」というサービスを使います。基本的に、スカラネット・パーソナルが使えないときに、郵送やFAXで申し込むようにしましょう。
繰上返還は慎重に検討しよう
奨学金300万円を返し終えるまでには、17年といった長い年月がかかります。その中で、奨学金の繰上返還は、利子の負担を軽減してくれる大変便利な制度です。
ただし、この仕組みを利用すると、当然ですが手元に残るお金が減ってしまいます。利用する際は、結婚や出産などの出費がかさむイベントに影響が出ないか、確認しておきましょう。
出典
独立行政法人日本学生支援機構 繰上返還を希望する場合-2023年3月卒業者の繰上返還について-
独立行政法人日本学生支援機構 繰上返還申込み
独立行政法人日本学生支援機構 奨学金貸与・返還シミュレーション
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー