更新日: 2023.06.05 子育て
返済が楽な【給付型奨学金】のメリット・デメリット!受給条件と返済方法を解説
今回は、そうした給付型奨学金について、解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
給付型奨学金とは
給付型奨学金とは、返済をしなくてもいい奨学金のことです。国の給付型奨学金は、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)によって運営されており、2018年度から、本格的にスタートしました。
奨学金には3種類存在し、一般的なのは、貸与型の奨学金です。貸与型は、基本的に大学卒業後に自身で返済する必要があり、無利息のものと、利息があるものが存在します。
返済の必要がない給付型奨学金には、世帯収入や、進学先の学校でしっかりと学ぶ意欲などの条件があります。
受給の要件について
給付型奨学金を利用できる世帯は、住民税非課税世帯、およびそれに準ずる世帯です。基準を満たすかどうかは、家族構成によっても異なります。基準の世帯年収に該当しても、進学先での学習の意欲がないと判断されれば、給付が打ち切られますので、注意が必要です。
支援が受けられるかどうかは、保護者にあたる父母、もしくはそれに該当する家族の収入によります。給付型奨学金が利用できる大学・専門学校は決まっていますので、自分の進学したい学校が対象校であるかも、チェックしておきましょう。
返済が必要になる場合
給付型奨学金は、国が運営している日本学生支援機構から給付されるため、返済は不要です。こうした国の給付型奨学金は、受けられる人数も少なく、希望者全員が受けられるものではありません。
そのほかの選択肢として、大手企業などが提案している給付型奨学金が利用できますが、企業が提供している給付型奨学金は、企業が指定する会社に就職ができなければ、返済する必要があります。自分の希望する就職先が、給付型奨学金を提供している場合は、就職できれば返済は不要になりますので、こうした制度を利用することもおすすめします。
給付型奨学金のメリット・デメリット
給付型奨学金は、返済の負担が一切ありませんので、メリットが多いように見受けられます。
しかし、給付型奨学金は条件が厳しく、学習意欲がないと判断されると、打ち切りや、返還を求められる場合がありますので、注意が必要です。
メリット
大学の学費は数百万円と、非常に高額です。奨学金を利用して入学し、希望する企業に就職できても、数百万円の借金がある状態で、新社会人としての生活がスタートするのが一般的です。
給付型の奨学金は、返済の負担が全くないために、仮にローンの審査を受ける場合であっても、特別大きな影響を受けないというメリットがあります。
デメリット
給付型奨学金のデメリットは、希望する全ての学生が、対象になれるわけではないという点です。世帯年収や成績、学習意欲が厳しく設定されており、募集人数も、貸与型の奨学金と比較すると少なめです。
制度を知っていても、世帯収入が基準に満たないという理由で利用できなかったり、要件を満たしていても、希望者が多くて、自分は対象になれなかったりして、支給を受けられない可能性があります。
さらに、給付型奨学金は、学習意欲がない方に対しては給付の打ち切りや、給付した金額の返還を求める場合もあります。真面目に勉強をしていたつもりでも、成績が悪かったり、授業にあまり出席しなかったりすると、学習意欲がないと判断されてしまいます。給付型奨学金を受けたいのならば、学習態度には気をつけましょう。
自分の行きたい学校に行くために、奨学金を利用しよう
給付型奨学金は、困窮世帯であったとしても、学習の意欲がある子どもたちに、大学進学の可能性を与える制度です。
国が運営しているもののほか、企業が提供しているものも存在していますので、メリットやデメリットを把握して、自分や子どもの将来のために、検討してみることもよいかもしれません。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー