更新日: 2019.01.10 その他暮らし

教師による学校での行き過ぎた指導は法律的に問題ないのか?

教師による学校での行き過ぎた指導は法律的に問題ないのか?
教師による生徒への体罰は問題になることが多く、昨今ではあからさまな体罰が減ってきました。
 
しかし、保護者の目線、学生の目線で「この指導はおかしくない?」というようなことは、あるのではないでしょうか。「体罰」とまでいかなくても、精神的にダメージを負うような…そのような指導は、法律的に問題ないのでしょうか。
 
2児の母であるUさんが、学校に対して「行き過ぎた指導なのでは」と感じたことを弁護士の先生に相談しました。その内容をみてみましょう。
 
FINANCIAL FIELD編集部

Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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石垣美帆

監修:石垣美帆(いしがき みほ)

弁護士

中央大学法科大学院卒業後、弁護士登録。原子力損害賠償紛争解決センターでの勤務経験を持つ。「幸せになるお手伝いをする」をモットーに日々邁進中。お客様のご相談を受けるに際し、「共感力」を大切にしています。

主婦のUさん「子供の学校の指導が行き過ぎている」。長男はスマホを一週間没収された

主婦のUさんは2児の母です。最近、子供の学校の指導が行き過ぎているのではないかと感じることが2つありました。
 
1つ目は、高校1年生の長男のこと。
 
長男の通う高校は、携帯電話の持ち込みを禁止しています。しかし、実際はこっそり持ち込んでいる生徒が多く、休み時間や放課後はみんなスマホをいじっているそうです。
 
長男がポケットにスマホを入れていると、担任の先生に気づかれ没収されました。担任の先生は、「罰として1週間は返さない」と言っています。
 
「校則だからしょうがないね」とUさんは長男に言いました。しかし、一週間没収はさすがに長いんじゃないかと、少し疑問に思っています。当然、校則違反であることは分かっています。ただ、今の学生にとって、スマホは友人とコミュニケーションをとるために欠かせないツールです。スマホの中には個人情報も入っているので、少し心配です。
 

小学生の長女は嫌いなカレーライスを無理やり完食させられトラウマに

2つ目は、小学3年生の長女のことです。長女はカレーライスが苦手で、昔から食べることができません。以前、無理やり食べた時は戻してしまいました。
 
長女のクラスの担任はとても厳しく、給食を全部食べるまでは休み時間をとってはいけないと言います。その日の給食はカレーライスでした。長女は事情を説明して、ご飯とサラダ、福神漬けのみを食べると言いました。しかし、担任の先生に聞き入れてもらえず、みんなが食べ終わって校庭へ遊びに行った後も、1人教室に取り残されました。
 
長女は半分泣きながら、昼休みの時間を全部使ってカレーを完食しました。長女はその日のことがトラウマで、給食がカレーの日には学校に行きたくないと訴えます。
 
アレルギーなどではありませんが、ひどく苦手なメニューを無理やり食べさせることは問題ないのでしょうか。

*物語はフィクションです
 

学校での行き過ぎた指導は法律的に問題ないのか、東京桜橋法律事務所の石垣美帆弁護士にお伺いしました。

今回の相談内容において、長男のケースも長女のケースも教師の指導は罪にあたりません。
教師からいじめられている、裏で殴られているなど、相当悪質なケースでない限り、犯罪行為にはならないと思われます。
 
まず、スマホ没収の例ですが、そもそも学生側の規則違反が原因となっています。そのため、教師がよほど過剰な行動をとらない限り、刑法で罪になることはありません。
 
給食の例では、無理やり食べさせたことで学校に行けなくなった。体を壊してしまった。などであれば、損害賠償になることはあります。治療費や慰謝料をもらえる可能性もあるでしょう。
 

相当悪質でない限り「厳しい指導」は罪にならない

よほど悪質なケースでない限り、教師の厳しい指導は犯罪行為にならないことが分かりました。
 
規則違反はあくまで違反した方に原因があるとされるので、気を付けなければいけませんね。ただし、長女の例のように、強制的な指導で精神的にダメージを受けたり、体を壊したりした場合には、損害賠償になる可能性もあるようです。
 
子供が学校生活に支障をきたすほどにダメージを受けてしまった、親として見過ごせない、という場合は、学校に相談してみましょう。それでも解決しない、納得がいかないという時は、弁護士に相談してみるのもひとつの手です。
 
法律的に問題がないとしても、あまりに行き過ぎた指導は、生徒にも周りにも良い影響を与えません。しかし、指導の原因が規則違反や素行不良などにある場合は、保護者が子供としっかり話し合うことも必要ですね。
 
Text:FINANCIAL FIELD編集部
監修:石垣 美帆(いしがき みほ)
弁護士
中央大学法科大学院卒業後、弁護士登録。原子力損害賠償紛争解決センターでの勤務経験を持つ。「幸せになるお手伝いをする」をモットーに日々邁進中。お客様のご相談を受けるに際し、「共感力」を大切にしています。

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