更新日: 2023.07.07 その他暮らし

社会人になった息子が「実家暮らし」を継続……家に毎月お金を入れてもらうとしたらいくらが妥当?

社会人になった息子が「実家暮らし」を継続……家に毎月お金を入れてもらうとしたらいくらが妥当?
「子どもが就職して、社会人になったのはいいけれど、家にいくら入れてもらえばいいのか分からない……」
 
お金にまつわる話は、家族間でも切り出しにくく、上記のように悩んでしまう親御さんもいらっしゃるでしょう。とくに働きはじめたばかりで、まだ十分な貯蓄がないと分かっている場合には、余計に、話を持ちかけにくい場合もあるのではないでしょうか。
 
そこで今回は、アンケート調査や統計の結果をもとに「実家暮らしの人は、どれくらいのお金を家に入れているのか」「一人分の生活費を、その金額でカバーできるのか」などについて、ご紹介します。

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FINANCIAL FIELD編集部

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実家暮らしの人が家に入れている平均金額

2022年に実施されたアンケート調査によると、60歳までの実家暮らしをしている男女500人が、家に入れているお金の平均金額は、4万257円だと分かりました。家に平均的な金額を入れてもらうならば、4万円程度を目安にするとよいでしょう。
 
ただし、子どもの収入と支出のバランスや、ライフプラン、奨学金の返済額などによって、家に入れられる金額は大きく変わります。平均をみて、一概に決めるのではなく、さまざまな条件を考慮して、決める必要があるでしょう。実際に、この調査でも、表1のとおり、金額にばらつきがあり、同年代でも、家に入れる金額はまちまちになっています。
 
表1

出典:保険マンモス株式会社「実家暮らしの方へのアンケート」
 
とくに若年層では、家にお金を入れていない割合も多い傾向にあります。
 
実家暮らしを継続する場合は「結婚資金を貯めたい」「起業・独立したい」「将来に備えて」など、まとまった貯金を作りたいと考えている人もいるでしょう。本人の経済状況とライフプランを考慮して、話し合いをしておくことで、トラブルを回避しやすくなります。
 

月4万円入れてもらうだけで生活費はカバーできる?

家に入れてもらう金額の平均が分かったところで、次に気になるのは「4万円で、生活にかかる費用をどれだけカバーできるのか」という点ではないでしょうか。総務省から発表された、2022年12月分の家計調査報告によると、支出額について、表2のとおりの結果が出されています。
 
表2

項目 二人以上の世帯における平均金額 一人あたりの費用
食料 10万2662円 5万1331円
住居 2万56円 1万28円
光熱・水道 2万5806円 1万2903円
家具・家事用品 1万5366円 7683円
被服・履物 1万2043円 6021.5円
保健医療 1万5777円 7888.5円
交通・通信 4万1004円 2万502円
教育 1万1219円 5609.5円
教養娯楽 3万1554円 1万5777円
その他 5万2635円 2万6317.5円

※筆者作成
 
一人あたりの平均金額は、単純に人数で割って算出したもののため、実情と多少ズレが生じている可能性はあるものの、4万円では、食費もカバーしきれないことが分かります。統計をみると、一人あたりの食費・光熱水道費・保健医療費・交通通信費だけを合計しても、9万2000円はかかっている計算になります。
 
そこで悩むのは「一人あたりの生活費に相当する9万円を家に入れてもらうか」「奨学金返済や生活費のサポートをしないかわりに、家に入れるのは4万円程度でよしとするか」という点ではないでしょうか。あらかじめ、双方で話し合いをしておいて、疑問点や不満点を解消しておくことが大切です。
 

自分の家に合った金額を入れてもらおう

実家暮らしの方の場合、全年代を通じて、平均4万円程度を家に入れていることが分かっています。ただし、一人が生活する際にかかる費用は、4万円では収まらないため、子どもが実家暮らしを続ける予定の場合は、事前に話し合いをして、いくら入れてもらうかを明確にしておくことが大切です。
 
家全体の支出金額や、子どものライフプランを考慮して、お互いに負担が重くなりすぎない程度の、ちょうどよい金額を見つけておきましょう。
 

出典

保険マンモス株式会社 「実家暮らしの方へのアンケート」(PR TIMES)
総務省「家計調査報告 -2022年(令和4年)12月分、10~12月期平均及び2022年平均-」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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