更新日: 2023.07.20 その他暮らし

プロパンガスってどうして高く感じるの? プロパンガスの料金の仕組みとは?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

プロパンガスってどうして高く感じるの? プロパンガスの料金の仕組みとは?
家庭で使うガスの種類として都市ガス・プロパンガス・LPガスなどさまざまなものがありますが、その名前は見聞きしても、どのような違いがあるか分からないという方も多いのではないでしょうか。
 
本記事では、特にプロパンガスに焦点を当てて、その特徴やプロパンガスが高く感じやすい理由、料金形態について解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

プロパンガスとは?

プロパンガスは、液化石油ガス(LPガス)の一種です。LPガスには「プロパン」と「ブタン」があり、プロパンはマイナス42度まで、ブタンはマイナス0.5度まで気体の状態にあります。LPガスは一般家庭や業務用の調理、給湯、暖房などに利用されます。日本では、約2500万世帯以上で使用されているといわれています。
 
プロパンガスの特徴は、火力が高いため発熱量が高く、調理に適しておりお湯も早く沸かすことができる点です。また、燃焼時に有害な物質をほとんど排出しないため、人体にも環境にも優れたクリーンなエネルギーであるほか、各家庭で個別に点検・調査が可能なため、災害時の復旧が早いというメリットもあります。
 

プロパンガスの価格はなぜ高く感じる?

プロパンガスの価格が高く感じやすい理由として、プロパンガスの料金が「自由料金制」である点が挙げられます。プロパンガスの価格は各販売店が独自に設定でき、販売店間で料金が異なるのです。
 
ただし、集合住宅や賃貸物件では、プロパンガス会社を選ぶのは大家さんや不動産会社で、個々の消費者が選ぶことはできません。このような料金形態の不透明性が、消費者が料金に疑問を持ちやすい原因です。
 
また、生活に欠かせないインフラであることから販売店間の価格競争が起きにくく、ガス料金が高止まりする一因ともなります。これが「プロパンガスは高い」と感じられる理由の一つといえるでしょう。
 
プロパンガスの料金形態は、大きく「二部料金制」「最低責任使用料金制」「三部料金制」の3つがあります。二部料金制とは「基本料金」(供給設備の費用、保安費用)と「従量料金」(ガス使用量に応じた費用)の2つから料金を算出するもので、全国の95%以上のプロパンガス販売店で採用されている仕組みです。
 
三部料金制ではこの二部料金制に加えて「設備使用料金」が加算されており、全国の1%程度の販売店が採用しています。最低責任使用料金制は約2%の販売店が採用している方法で、一定の使用量までは「最低責任使用料金」が設定されており、一定量を超過した分に対しては従量料金が適用される仕組みです。
 
最近では、料金の不透明さに対する批判の高まりから2017年に液石法施行規則が一部改正され、プロパンガス料金の透明化が進められています。これにより、消費者が料金情報を手に入れやすくなり、ガス料金の適正化が進められているのです。
 

価格の仕組みを理解して、適切なプロパンガスを選ぼう

プロパンガスは、料金が分かりにくいこともあり価格が高く感じやすいですが、その一方で持ち家ではガス会社による料金の違いを選択しやすいという利点もあります。法改正による料金形態の透明化が進められる一方で、消費者としてもプロパンガスは自由に選べることを意識し、各ガス会社の料金を比較検討することが大切になっていくでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集