更新日: 2023.07.22 その他暮らし

意外と気付かない!?「電気自動車」でお得になる維持費について解説

意外と気付かない!?「電気自動車」でお得になる維持費について解説
国内外問わず、電気自動車を発売しているメーカーが増えてきました。環境問題を考慮した動きで、2030年代には販売される新車が電気自動車のみになるというニュースもあり、関心が高い人も多いでしょう。
 
電気自動車に関する費用面の話題といえば、購入時に国や自治体から補助金が交付されることがよく知られていますが、実は維持費の面でも、ガソリン車と比較するとお得な点があるのです。
 
そこで本記事では、電気自動車がなぜ維持費の面でお得になるのか、解説します。

電気自動車がガソリン車よりもお得になる部分とは

自動車は購入後の維持に結構なお金がかかります。
 
電気自動車はガソリン車と異なる構造をしていることもあり、部品交換などのコストが抑えられるという、知られざる恩恵があります。どんな恩恵があるのか、紹介します。
 

エンジンオイル交換が不要

当たり前ですが、電気自動車にはガソリンエンジンが搭載されていません。そのため、ガソリン車が定期的に行うエンジンオイルの交換は必要がありません。
 
多くの国産ガソリン車の場合、1年もしくは1万kmごとに、チョイ乗りなどシビアコンディション(自動車にとって好ましくない使用状況)に該当する場合は半年もしくは5000kmごとに、オイル交換が必要です。
 
年2回、1回あたり5000円程度のオイル交換、2回に1回オイルエレメント(1500円程度)を交換すると仮定した場合、年間で1万1500円ほど費用がかかります。逆に言えば、電気自動車は年間1万1500円ほどお得になるのです。
 

ブレーキパッドが減りにくい

電気自動車のブレーキは、ガソリン車と同様にディスクローターをブレーキパッドで挟み込んで減速するディスクブレーキに加えて、走行方向と逆方向にモーターを回転させて減速させる回生ブレーキも搭載しています。
 
電気自動車は、ある一定の速度までは回生ブレーキを基本的に使用して減速し、最終的に停車する段階に近づくタイミングで通常のディスクブレーキを使って減速・停止するようになっています。
 
そのため、ブレーキパッドの摩耗がガソリン車と比べると少なくなり、結果的にブレーキパッドの交換頻度が少なくなるのです。ブレーキパッドの交換は5万km程度で行うことになりますが、その寿命を延ばすことができればコストを下げる効果が期待できます。ブレーキパッドの交換費用は前後輪合わせて約3万円ほどです。
 

ガソリンスタンドに行く時間コストの節約

電気自動車は充電設備を設置すれば自宅でも充電が可能です。ガソリン車の場合は給油のためにガソリンスタンドに行って給油をする必要がありますが、電気自動車の場合は外出時の急速充電を除けばその時間を節約することができます。
 
例えば、1ヶ月に1回ガソリンを給油するとして、ガソリンスタンドまで往復と給油の時間で30分かかったとします。1年間で360分(6時間)、10年間で60時間の時間を費やすことになります。
 
この部分のコストについては金額で換算することは難しいですが、電気自動車に乗り換えることによる時短術として活用することができるでしょう。
 

走行距離が長ければ長いほど恩恵が受けられる

前段で紹介した交換部品については、ガソリン車の場合は走行すればするほど交換頻度が多くなるため費用がかさみます。通勤などで決まった距離を定期的に走って年間走行距離が多いドライバーにとっては恩恵をフルに受けられることでしょう。
 
あまり車に乗らない人でも、自宅にV2H(Vehicle to Home)設備を設置することで車を非常用の電源として活用することもできますから、災害時のバックアップとしても活躍するはずです。
 

まとめ

電気自動車に乗り換えることで、このように見えない部分での節約効果や安心感を得られるというメリットが存在します。次に車を買い替える際、電気自動車を候補に入れる場合はこれらのメリットについても考えてみるといいでしょう。
 
執筆者:宇野源一
AFP

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