更新日: 2023.07.24 子育て

「小1の壁」を乗り越えよう! 小学生の母親が子育てと両立しやすい雇用形態と職種は?

「小1の壁」を乗り越えよう! 小学生の母親が子育てと両立しやすい雇用形態と職種は?
少子化が加速していますが、その原因の一つとして挙げられるのが、子育てと仕事の両立が難しいことです。近年では、未就学児を育てる親が仕事と子育てを両立できるよう、さまざまな支援がされるようになりましたが、子どもが小学校に入学するタイミングで働き方に悩む人も少なくありません。
 
本記事では「小1の壁」の問題や、小学生を育てる女性が働きやすい雇用形態・職種について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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「小1の壁」とは何か?

「小1の壁」とは、子どもが小学校に上がるときに、仕事と子育ての両立が難しくなる問題です。なかには、働き方の見直しが必要になったり、転職や退職を余儀なくされたりする人もいます。「小1の壁」の大きな原因は、保育園に比べて放課後児童クラブ(学童保育)の子どもを預かる時間が短いことが挙げられます。
 
保育園は、朝7時30分から開所しているところが多く、延長保育を利用すれば夜20時頃まで預かってもらえます。一方、小学校の場合、放課後児童クラブが開所しているのは下校時間から18~19時頃までのところが多いです。
 
厚生労働省の「放課後児童クラブについて」によると2021年5月時点で、18時30分を超えて開所している放課後児童クラブは約6割ですが、19時を超えて開所している放課後児童クラブは全体の1割未満となっています。長期休業期間や土日の開所時間は原則1日8時間以上というのが目安で、保育園ほど長時間預かってくれるわけではありません。
 
ファミリーサポートセンターや両親などに頼んで、送迎や預かりを依頼する人もいますが、その一方でそれができずに、働き方の見直しが求められる人もいるのが現状です。
 

子どもが小学校低学年でも働きやすい雇用形態

株式会社ライズ・スクウェア(本社:大阪府八尾市)が2022年7月23日~8月6日に、子育てをしながら働く女性375人を対象とした「子育てと両立できている仕事に関する意識調査」を実施しました。雇用形態を尋ねたところ、45.1%がパート・アルバイトで最も多く、正社員(フルタイム)が18.9%、正社員(時短)が10.1%でした。
 
また、NPO法人 放課後NPOアフタースクールが、2023年2月に首都圏に住む小学生の子どもを育てる女性1000人に行った「小1の壁に関するWEBアンケート調査」によると、子どもの小学校入学に合わせて働き方の見直しをした人は50.7%にのぼりました。
 
このうち、379人にどのように働き方を変えたか聞いたところ、職場を変えないまま、時短勤務に変更した人が27.4%、正社員から別の就労形態に変更したという人が12.4%を占めています。時短勤務などの制度がなければ、パート・アルバイトのように、時間に融通が利く雇用形態でないと働きづらい現状が垣間見えます。
 

子どもが小学校低学年でも働きやすい職種

それでは、小学生を育てながら働きやすい職種は何でしょうか。先述の「子育てと両立できている仕事に関する意識調査」で、子育てと両立できている仕事を尋ねたところ、事務職と答えた人が最も多く、全体の24.5%を占めました。2番目に多かったのは接客・飲食業で12%、3番目が医療系専門職で8%でした。
 
また、2021年に厚生労働省が実施した「全国ひとり親世帯等調査結果報告」によると、仕事をしているシングルマザーの仕事内容で最も多かったのは事務で23.3%、2位が専門的・技術的職業で22.2%、3位がサービス職業で18.8%でした。このほか、販売が9.1%となっています。
 
この2つの調査結果から、「事務職」「サービス職業(接客・販売)」「医療系専門職を含む専門的・技術的職業」は、子育てと両立しやすい仕事であることがうかがえます。
 
まず、事務職や接客・販売といった仕事はパート・アルバイトの募集が多くあります。また、サービス業の仕事はシフト制を採用している企業が多く、自分の空いている時間を選んで働けます。さらに、医療系などの専門的・技術的職業は、子どもの成長に合わせて働く場所や働き方を変えていけるので、両立しやすいことが考えられます。
 

子どもが小学校低学年のうちは充電期間とする方法も

子どもが小学校低学年のうちは、パート・アルバイトで、時間に融通の利く職種でないと両立が難しいかもしれません。もしくは、専門職のように資格を生かして、子どもの成長に合わせて働き方を変えるというのも一つの方法です。子どもが小学校低学年で思うように働けない間に勉強をして、資格を身につけるというのも、その後の就職やキャリアアップにつながるのではないでしょうか。
 

出典

厚生労働省 放課後児童クラブについて
内閣府 よくわかる「子ども・子育て支援新制度」: 子ども・子育て本部
株式会社ライズ・スクウェア 子育てと両立できている仕事に関する意識調査
特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクールのプレスリリース 小1の壁に関するWEBアンケート調査
厚生労働省 令和3年度 全国ひとり親世帯等調査結果報告 7 調査時点における親の就業状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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