更新日: 2023.08.02 その他暮らし

「車検切れ」の車は少しなら運転できる?車検が切れた場合の対処法

「車検切れ」の車は少しなら運転できる?車検が切れた場合の対処法
日々の生活の中で、自動車が欠かせないものになっている方も多いのではないでしょうか。
 
安全や環境への配慮のために自動車検査登録制度(車検)は必要なものですが、「期限が迫っているのに車検の予約が取れず、このまま車検が切れたらどうしたらいいのか」「気が付いたら車検が切れてしまった。この車は運転できるの?」など、困った経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
 
この記事では、車検が切れてしまった場合の罰則や、対処法などをご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

車検とは

車検とは、国が一定期間ごとに、必要最小限のチェックを義務付けている、車の検査です。新車の場合は3年、その後は、2年ごとに検査が必要です。
 
道路運送車両法では、道路運送車両の保安基準を定め、この保安基準に常時適合させることを義務付けています。
 
自動車の構造や装置を定期的にチェックして、自動車の安全性を高め、公害を防止します。さらに、円滑な道路交通の確保と、省エネルギー化を図ることが可能です。
 
以下で、車検の重要性と、車検が切れた場合の罰則をご紹介します。
 

車検の重要性

自動車は、人間社会には欠かせないものですが、交通事故や環境問題は、大きな社会問題となっております。そのため、安全で、環境への負荷を最小限に抑えた、持続可能な車社会の構築が必要とされています。
 
点検整備を怠ると、走行中に故障や排出ガス増加、また燃費の低下などが起こりかねません。さらに、整備不良が原因の事故のリスクも高まり、非常に危険です。不要なトラブルを防止し、車を良好な状態で使うためには、ユーザーは責任を持って、定期的に車の状態を把握し、適切に維持することが重要になります。
 

車検が切れた場合の罰則

では、車検が切れた場合は、どのような罰則があるのでしょうか。
 
車検が切れただけでは、罰則はありません。車検が切れた状態で公道を走ると、罰則が科せられます。下記の通りです。
 

●6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
●違反点数6点

 
違反点数が6点を超えますと、免許停止処分となります。
 

自賠責保険が切れた場合

車検時には、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)も更新するため、車検が切れている場合は、自賠責保険も切れている可能性があります。
 
自動車は、自動車損害賠償保障法に基づき、自賠責保険(共済)に入っていなければ、運転はできません。未加入で運転した場合、以下の罰則が科せられます。
 

●1年以下の懲役または50万円以下の罰金。
●違反点数6点

 
自賠責保険(共済)の証明書を所持していなかっただけでも、30万円以下の罰金になります。また、先ほども紹介した通り、違反点数が6点を超えますので、同様に免許停止処分となります。
 

車検が切れた場合の対処法

それでは、車検が切れて、公道を走れなくなってしまった場合は、どうすればよいのでしょうか。2種類の方法がありますので、ご紹介します。
 

仮ナンバーを貸し出してもらって車検に出す

車検が切れた場合は、公道を走れません。しかし、車検に出す際には、公道を走らなければ出せません。そんなときに役立つ制度が、臨時運行許可番号標を貸し出す制度です。
 
いわゆる仮ナンバーと呼ばれるもので、車検を受けるために、運輸支局などまで運行する場合にのみ許可されます。申請ルート以外の走行は認められず、車検が切れた自動車を、単に運行する目的では許可はでません。
 
仮ナンバーは、各市区町村で申請が可能です。また、注意点として、必要な書類に自動車損害賠償責任(共済)保険証明書があります。仮ナンバーを借りている期間に、有効な自賠責保険に加入しなければなりません。短期保険もありますが、その後も乗車するようであれば、長期のほうが保険料が安くなりますので、長期に入りましょう。
 

業者へ依頼

仮ナンバー取得が困難とか、面倒とかいった場合には、業者に依頼するという方法もあります。業者によって、方法や金額は異なりますが、仮ナンバー取得や、自賠責保険の加入代行をしてくれます。また、積載車を用いて車を引き取り、車検後は自宅に納車をしてくれる業者などもありますので、料金体系やサービス対応範囲を確認してから、依頼しましょう。
 

適切な対処法をとる

車検が切れた場合には、公道は走れません。そうなってしまった場合は、仮ナンバーを取得して車検に出すか、業者へ依頼するなどして、速やかに適切な対処を行いましょう。安全・安心な自動車運転を行える、環境づくりが大切です。
 

出典

国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト 自動車検査証の有効期間

警視庁 交通違反の点数一覧表

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集