更新日: 2023.08.16 その他暮らし
寝てる間、エアコンは「タイマー切」にすべき? 熱中症のリスクがあるって本当?
今回は、就寝中のエアコンはつけるべきか、またエアコンをつけないと熱中症のリスクがあるのかを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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就寝中にエアコンを使用していない人は約13%
タニタが行った「熱中症に関する意識・実態調査2023」によると、在宅時は室温に関係なく、暑いと感じたときにエアコンを使用する人が最も多くなっています。その一方で、就寝中にエアコンを使用しないと回答した人も13.0%いて、他の時間帯よりも約5%高くなっています。
「2023年の夏は節電を心がけようと思うか」という質問については、約7割の人が「あてはまる」と回答しました。アンケート調査から国民の節電意識の高さが感じられ、電気料金の値上がりが多少なりとも影響している可能性があるでしょう。
就寝中のエアコンの電気代
就寝中(8時間)にエアコンをつけっぱなしにした場合の電気代を計算していきましょう。
パナソニックのCS-J253Dというエアコンの場合、冷房使用時の消費電力は135~740Wです。電気代単価を31円/kWhとすると、1時間あたりの最小電力は0.135kW×31円/kWh=4.185円、1時間あたりの最大電力は0.74kW×31円/kWh=22.94円となります。つまり、冷房運転時の1時間あたりの電気代は4.185~22.94円です。
常に最大電力を消費すると仮定して、就寝中(8時間)にエアコンをつけっぱなしにした場合の電気代は22.94円×8時間=183.52円となります。1ヶ月(30日間)の電気代は約5505.6円です。タイマーで3時間後に消す場合、1晩にかかる電気代は22.94円×3時間=68.82円、1ヶ月間(30日間)の電気代は約2064.6円となります。
エアコンは室温が安定すると消費電力が少なくなるため、常に最大電力を消費することはありません。実際の電気代はもう少し安くなると考えられます。
就寝中のエアコン、どうすべき?
寝ている間にエアコンを一切つけなければ、エアコンにかかる電気代は当然0円です。代わりに扇風機やサーキュレーターを使用したとしても、電気代を大幅に抑えられるでしょう。ただし、寝苦しくて寝付けなかったり、熱中症になったりするデメリットがあります。
一方で、寝ている間(約8時間)エアコンをつけっぱなしすると、熱中症のリスクは大幅に下げられます。ただし、前項で解説したように電気代がかかるため、負担に感じる人は多いでしょう。
電気代を節約しながら熱中症リスクを下げる方法として、タイマー設定で就寝3時間後に消す(約3時間)方法があります。エアコンを「タイマー切」に設定するメリットは、電気代を半分以下に節約できる点です。また、エアコンを一晩中つけっぱなしにすると体調が悪くなる人も、タイマー切にしたほうが快適に眠れる可能性があります。
エアコンをタイマー切にするデメリットは、タイマーが切れたあとに室温が上昇し、夜中に目が覚めてしまう可能性がある点です。また、室温が上昇することで熱中症になるリスクも増すでしょう。
東京消防庁によると、令和4年6月1日~9月30日の熱中症による救急要請時の発生場所は住宅などの居住場所が最も多く、全体の41.3%を占めています。
時間帯別の救急搬送状況を見ると、13時台が625名で最も多いです。その一方で、夜間に熱中症で救急搬送される人もいて、22時台は89名、23時台は54名、0時台は34名、1時台は25名でした。1日の中で最も救急搬送数が少ない3時台でも、9名の人が救急搬送されています。
これらのデータからも、就寝中エアコンをつけなかったりタイマー切にしたりすると熱中症リスクが増すことが分かります。
就寝中も必要に応じてエアコン使用を
就寝中にエアコンを一切つけない、もしくはタイマーで切れるように設定すると電気代を大幅に節約できます。
ただし、エアコンをつけないと熱中症リスクは高まります。熱中症の救急搬送発生時間帯は13時頃にピークを迎えますが、夜間に救急搬送される人も一定数います。
就寝中も必要に応じてエアコンやサーキュレーターなどを使用し、熱中症を防ぎましょう。
出典
株式会社タニタ 熱中症に関する意識・実態調査2023
東京消防庁 熱中症に注意! 熱中症の統計資料
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー