更新日: 2023.08.18 その他暮らし

車の「延長保証」に加入するのは損? どんなタイミングで加入すべき?

車の「延長保証」に加入するのは損? どんなタイミングで加入すべき?
車は機械製品ですから、ていねいに使っていても壊れてしまうこともあります。車にはメーカー保証が用意されていて一定期間は無償修理を受け付けてくれますが、保証期間が終わると高額な修理費用が発生することもあります。
 
販売店などで延長保証が用意されていますが、数万円の保証費用を支払うことになりますので、果たして加入するのは得なのか損なのか悩むところです。本記事では保証の概要と延長保証について解説します。

車にある2つの保証とは

日本メーカーが販売している車には一般保証と特別保証の2種類の保証が存在しています。それぞれどのような内容なのでしょうか。
 

一般保証

主に電装関係の部品の自然故障を保証するのが一般保証です。国産車の場合、3年もしくは6万kmという範囲で保証されます。
 

特別保証

特別保証は、エンジンやミッション、ブレーキ、足回り部品など、「走る・曲がる・止まる」といった車にとって必要不可欠な部分の自然故障を保証します。こちらの保証期間は5年もしくは10万kmです。
 

延長保証はどのように入ればいいの?

主に新車の場合ですが、メーカー保証を延長してくれる商品が販売されています。ここでは2つの延長保証の加入タイミングを紹介します。
 

車の購入時

新車注文時に延長保証に加入できます。この場合は主に一般保証の保証期間を3年6万kmから5年10万kmに延長でき、特別保証と同じ水準になります。5年間の残価設定クレジットなど、少なくとも5年は同じ車に乗り続けるという場合には新車時に加入するといいでしょう。
 

車検入庫時

初回車検をディーラー入庫した際に延長保証に加入できます。新車注文時と同じで一般保証の延長が可能ですが、新車時との大きな違いは延長書証の“価格”です。新車時は数%割り引かれますが、車検時は定価となるケースが多いようです。
 

中古車でも延長保証はある?

年数が経過し走行距離も増えている中古車を購入する場合、新車と比較すると故障率は高くなる傾向にあり、不意の故障に備えた保証も準備したいところでしょう。中古車の場合、いわゆる高年式と呼ばれる新車登録から5年以内の車であればメーカー保証を継承していますが、5年以上経過していれば保証外ですし、一般保証の適用外となっている場合もあります。
 
中古車販売店の場合、独自の延長保証プランを用意しているところもあり、それに加入すれば保証の延長が可能となります。
 
新車と比較した場合、販売店独自の延長保証は範囲が限られていたり、保証される金額に上限が設けられていたりするということもあるようですので、加入前に保証範囲と金額については詳細に確認しておくといいでしょう。
 

延長保証に入るのは損なのか

車の延長保証は将来起こりうるリスクに備えるため加入する、いわば保険のようなものです。加入時に数万円~10万円程度の費用がかかりますが、もし車が故障しなければかかった保証費用は損することになってしまいます。
 
例えばカーエアコンが故障した場合、修理費用は少なくとも3万円、大掛かりになると10万円以上となることもあります。筆者の車を例にあげると、新車から5年間でエアコンと発電機が壊れました。2万円程度の延長保証に入っていたので修理費用はかかりませんでしたが、仮に実費となった場合は合計18万円程度かかっていたと考えられます。
 
延長保証に加入するかどうかはいわば賭けのようなものです。転ばぬ先のつえとして加入しておく、というのも1つの考え方ではないでしょうか。
 
執筆者:宇野源一
AFP

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