更新日: 2023.08.19 その他暮らし

支出の「35%」が食費は使いすぎ? 節約のために「無農薬」「無添加」の食品はやめたほうがいいの? 価値観と節約ポイントをチェックしよう!

支出の「35%」が食費は使いすぎ? 節約のために「無農薬」「無添加」の食品はやめたほうがいいの? 価値観と節約ポイントをチェックしよう!
最近の物価高騰を受け、他の家庭に比べて食費が高すぎるのではないか、といった悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。
 
本記事では、統計から分かる支出費目の平均的なバランスを紹介します。平均と比較することで、自身が何にお金をかけているのか、自らの価値観が可視化されます。意識せずに思いのほかお金を使っている品目があれば節約を意識し、大切なものにはしっかりとお金を使う、そのメリハリをつけるための参考にしてください。

統計から分かる消費支出の内訳

家計調査報告(家計収支編・2022年)のデータをもとに、消費支出の内訳割合を示したものが図表1です。二人以上世帯の平均ですが、このデータの世帯人数平均は2.9人であるため、約3人世帯の1ヶ月の平均的な数字です。
 
図表1 月あたり消費支出の内訳(2022年平均・二人以上の世帯)

費目(品目分類) 金額(円) 消費支出に占める割合
消費支出(※1) 290,865 100.0%
食料 81,888 28.2%
住居 18,652 6.4%
光熱・水道 24,524 8.4%
家具・家事用品 12,390 4.3%
被服及び履物 9,493 3.3%
保健医療 14,797 5.1%
交通・通信 41,535 14.3%
教育 11,439 3.9%
教養娯楽 27,619 9.5%
その他消費支出(※2) 48,529 16.7%

総務省 家計調査報告2022年平均より筆者作成
 
※1 住宅ローン返済、保険料は消費支出には含まない
※2 理容美容、かばんやアクセサリー等の身の回り用品、たばこ、冠婚葬祭、こづかい、交際費、仕送り金が該当
 

支出割合が高ければ改善すべき? 価値観から考察

ここで注目するべきは消費支出に占める割合となぜその支出が発生しているかについてです。2つのケースに分けて考えてみます。
 

ケース(1)食の安全意識が高く食料項目割合が35%超

例えば、消費支出の35%を食料に費やしている家庭があるとしましょう。平均より多い傾向にありますが、その原因が添加物や農薬の少ない食材を選んで購入していることにあった場合、節約を意識する必要があるのでしょうか。食の安全やその先にある健康に価値を置いているのであれば、無理に節約に取り組む必要はありません。
 

ケース(2)ファッションに関心は高くないが被服項目の割合が10%超

では、家族全員、あまりファッションに関心はないけれども、被服項目が10%を超えているという場合はどうでしょうか。季節の変わり目にファストファッション店舗で割引商品を見つけ、なんとなく購入するというパターンが積み重なっているのかもしれません。何を買っているのか、本当に必要だったのかを見直してみることをおすすめします。
 

支出割合から価値観を知り家計を見直そう

ある商品やサービスに価値を感じるからこそ、私たちは「お金を使う」という選択をしています。何にどれくらい支出しているかは、価値観を測る客観的な指標です。自身が高い価値を置いていることに十分なお金を使えるよう、理由なく支出が膨らんでいた費目を中心に家計を見直してみると良いでしょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告-2022年(令和4年)12月分、10~12月期平均及び2022年平均-
 
執筆者:入船みみ
FP2級

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