更新日: 2023.08.21 その他暮らし
「日本の自動車税が高すぎる」といわれるワケ。維持費に年間いくらかかる?
そこで今回は、「普通自動車1台の維持費に年間どれくらいかかるのか」を考えてみました。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
毎年かかる自動車税
普通自動車にかかる維持費として代表的なものに、自動車税(自動車税種別割)があります。これは毎年4月1日時点で、所有者として車検証に登録されている方に課される税金です。
乗用車の場合、税率は総排気量によって定められており、1リットル超~1.5リットル以下では3万500円、1.5リットル超~2リットル以下では3万6000円となります。さらに、2リットル超~2.5リットル以下では4万3500円と、車の排気量に応じて高くなっていき、最大で11万円までとなります。
車検にかかる費用
車の維持費として、車検にかかる費用も無視できません。車検代は車種や依頼先によっても異なりますが、参考までに、大手である「車検のコバック」では、小型乗用車は4万6100円から、中型乗用車クラスは5万4300円からとなります(いずれも重量税と自賠責保険を含む全国価格)。
車検は2年おきに受けなければなりません。年換算で、少なくとも2万3050円かかることを考えると、車検代も大きな出費でしょう。
任意保険
強制加入の自賠責保険は補償範囲が最低限となっています。安心して車を運転するためには、任意保険への加入も必要です。
任意保険の保険料は加入者の年齢や運転経歴、車種などによって大きく異なります。参考までに、「保険の窓口インズウェブ!」の自動車保険一括見積もりサービスの平均値を見ると、年間の保険料は21歳から25歳で7万9180円、30代で3万842円、40代では2万9511円となっています。
駐車場代
自宅の敷地内に駐車スペースがなければ、駐車場も借りなければなりません。駐車代は地域によって大きく異なりますが、安ければ1万円以下、高ければ5万円近くすることもあるでしょう。仮に月1万円としても、年間で12万円と高額な出費となります。
メンテナンスにかかる費用
車は精密な機械のため、タイヤやエンジンオイルのチェック・交換といった定期的なメンテナンスが必要です。こういったメンテナンスを怠ると、重大な事故につながるなど取り返しのつかない事態を招きかねません。そうでなくとも、メンテナンス不足は後々の重大な故障の原因になり得ます。
具体的な金額は車の利用頻度などによっても異なりますが、無事故であっても余裕をもって年間2万円前後は見ておきたいところです。
車の維持には少なくとも年間20万円くらいは見ておくべき
車の使い方や車種など個別の事情によっても異なりますが、普通車の場合、ガソリン代を抜いた維持費だけで少なくとも年間20万円程度はかかるもの、と考えておいた方がよさそうです。
車の維持には大きな額のお金がかかります。今車を保有している方はもちろん、これから車を購入予定の方も、維持費はどれくらいなのか改めて確認してみてください。
基本的に年間20万円くらいはかかり、そのうち自動車税も決して少なくない金額であることを考えると、「日本の自動車税が高すぎる」といわれることにも納得できるでしょう。
出典
東京都主税局 自動車税種別割
総務省 自動車税・軽自動車税種別割
車検のコバック 車検メニュー&料金
保険の窓口インズウェブ! 【年齢代別】自動車保険料の平均・相場(年額・月額)はいくら?
執筆者:柘植輝
行政書士