更新日: 2023.08.24 キャッシュレス
「Suica」「PASMO」が一時販売中止に! モバイル化も進む交通系電子マネーの今後はどうなる?
本記事では、Suica・ICOCAについて最近のトピックスに触れながら、交通系電子マネーの今後について解説します。
執筆者:入船みみ(いりふね みみ)
FP2級
目次
モバイルSuicaの発行数が2000万枚突破
スマートフォンでSuicaへの入金や定期券の購入・乗車ができる「モバイルSuica」は、東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)が2006年にサービスを開始しました。
モバイルSuicaはApple Payなどのサービスに対応しながら発行数を大きく伸ばし、2023年3月には発行数が2000万枚を突破しています。カード発売一時中止の代替策としても、モバイルSuica・モバイルPASMOが案内されており、今後もモバイルタイプの新規発行は増えていくことが予想されます。
モバイルICOCAもスタート! 加速するモバイル化
JR東日本に遅れてではありますが、西日本旅客鉄道株式会社(以下、JR西日本)も、2023年3月にモバイルICOCAのサービスを開始し、モバイルタイプの交通系電子マネーが西日本エリアにも広がっています。
スマホからチャージできる利便性は高く、JR西日本ユーザーにとっては待望のサービスだったのではないでしょうか。
ライバルはクレジットカードタッチ乗車サービス
勢いのあるように見えるモバイルSuicaやモバイルICOCAのサービスですが、強力なライバルが登場しています。クレジットカードのタッチ決済機能によって改札を通過・乗車できるサービスです。
東京地下鉄株式会社(東京メトロ)は、クレジットカードのタッチ決済やQRコードを使った乗車サービスについて、2024年度中の実証実験の開始を発表しています。チャージすら不要という乗車方法が、これからは当たり前になっていくかもしれません。
高齢者が使いやすいカードタイプも底堅い
ライバルとなる代替サービスが現れる中でも、SuicaやICOCAなどのカードタイプの交通系電子マネーには、高齢者にとって使いやすい以下の3つの魅力があります。
・スマホ操作が不要
・現金をチャージするシンプルなシステム
・買い物のほか、電車・バスといった公共交通機関で使える
キャッシュレス決済が普及し、さまざまな決済手段が登場する時代において、高齢者にちょうどよい決済手段といえるのではないでしょうか。高齢者の割合が多い日本社会において、今後もカードタイプの底堅い利用が予想されます。
自分や家族に適した形で賢く使いたい交通系IC
さまざまなキャッシュレス決済が登場する中でも、「交通機関で利用できる」・「高齢者も使いやすい」という2つの特徴から、SuicaやICOCAといった交通系電子マネーはこれからも多くの人に利用されることが想定されます。
日常的にスマホを使っている人であれば、モバイルSuicaやモバイルICOCAの利便性を活用し、スマホを使い慣れない高齢者はカードタイプを使うなど、自身や家族に適した形で賢く使っていくと良いでしょう。
出典
東日本旅客鉄道株式会社 JR東日本ニュース
西日本旅客鉄道株式会社 ニュースリリース
執筆者:入船みみ
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