更新日: 2023.08.28 子育て

奨学金に保証人が必要と言われましたが、頼める人がいません…。大学進学はあきらめた方がよいのでしょうか?

奨学金に保証人が必要と言われましたが、頼める人がいません…。大学進学はあきらめた方がよいのでしょうか?
貸与奨学金を借りる際には、保証人が必要になるケースも少なくありません。しかし、なかには「保証人を頼める人がいない……」と、困っている方もいらっしゃるでしょう。
 
そこで今回は、日本学生支援機構の制度を例に、奨学金制度と保証人の関係について、解説します。さらに、保証人がいなくても借りられる方法をご紹介します。
 
「保証人が見つからず、奨学金を借りられない!」と、悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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奨学金制度を利用するには保証人が必要?

日本学生支援機構では、貸与奨学金を借りる際には「機関保証」か「人的保証」を選択することを条件としています。それぞれの違いは、以下の通りです。

●機関保証制度:保証機関に保証料を支払い、連帯保証を受ける制度
●人的保証制度:奨学生(返還者)の父母・親戚などに、連帯保証人と保証人を引き受けてもらう制度

奨学金の種類によっては、どちらの保証制度にも加入しなければならないものもあります。例えば、日本学生支援機構による、海外留学のための「第二種奨学金」などです。
 
奨学金制度における保証人とは、奨学生がなんらかの理由で支払いが困難となった場合に、本人に代わって奨学金を返済する義務が発生することを意味します。
 
保証人には、原則として4親等以内の成人親族で、本人とは別生計の人を選任する必要があります。なかには、保証人だけではなく、連帯保証人(原則として父または母)も併せて選任しなくてはならないケースもあるため、自分が利用したい奨学金の条件を確認してみましょう。
 
なお、どちらを選択しても、奨学金は、奨学生(借りた本人)自身が責任を持って返還することが前提です。
 

保証人が見つからない場合は「機関保証制度」を利用しよう

日本学生支援機構では、事情により保証人が見つからない場合や、途中で保証人として役割を全うできなくなってしまった場合(死亡など)は、機関保証制度に加入(もしくは変更)しなければなりません。機関保証制度を利用するには、毎月保証料を支払う必要があり、希望する奨学金制度や借りる期間、学校の種類などによって、金額は異なります。
 
日本国際教育支援協会(JEES)機関保証センターを例に、保証料を見てみましょう。
 
「第一種奨学金(無利子)」のみを大学在学中に借りる場合、学部などの区分によって、月の保証料が328~2820円まで、細かく分けられています。保証料の支払いは、原則として毎月の奨学金から差し引かれます。
 
まずは、自分がどの区分に当てはまるのかを確認して、毎月、いくら支払う必要があるのかをチェックしましょう。
 

保証人が不要な奨学金制度もある

親族での保証人(人的保証)を選任できない場合、機関保証制度を利用することで、申請できる貸与奨学金制度もあります。しかし、機関保証制度は、毎月保証料が発生するため、経済的負担がかかることが難点です。
 
そうした場合は、保証人が不要な奨学金制度(給付型奨学金)を活用することも、選択肢の一つとして検討してみましょう。
 
給付型奨学金とは、返済不要の奨学金制度で、保証人の選任を不要としているところもあります。
 
しかし、なかには、奨学金を返済する必要がない分、貸与奨学金制度よりも、出願基準や選考が厳しかったり、採用枠が少なかったりするものもあるため、事前に条件を確認しましょう。
 

自分に合った奨学金制度を選択しよう

奨学金制度には貸与型と給付型があり、二つの制度の大きな違いは、奨学金を返済するか否かです。
 
貸与型奨学金制度は、返済の義務が発生するため、保証人を選任する必要がありますが、奨学生を募集している機関が多く、奨学金を借りやすいというメリットがあります。対して給付型奨学金制度は、返済する必要がなく、多くの場合で保証人が不要です。
 
しかし、出願条件が厳しく、採用枠が少ないこともあり、必ず借りられるわけではありません。
 
親族などの保証人がいなくても、機関保証制度を活用することで借りられる奨学金制度もあるため、自分に合った制度を利用することが大切です。
 

出典

公益財団法人 日本国際教育支援協会 機関保証センター 令和5年度(2023年度)採用者 保証料月額
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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