家賃が月収の3分の1以上は異常? やっぱり職住近接が1番?
配信日: 2023.08.29
しかし、昨今、最近の都市部の動向を見ると、職住近接、つまり職場の近くに住むことのメリットを重視する声も増えてきています。国土交通省でも「職住近接のまちづくり」を推奨しています。会社員も、通勤する時間の短縮やストレスの軽減、時間の節約など、その価値を感じる人々が増えているようです。
経済的な理想と生活の質、どちらを優先すべきか一概には言えませんが、自身のライフスタイルや価値観を見直し、最適な選択をすることが求められます。今回は、家賃以外にかかる費用や、職住近接のメリットなどを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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都市部と郊外、職場の近さと生活費のバランスを考察
都市部での生活は便利さやアクセスの良さが魅力ですが、家賃や生活費が高くなる傾向があります。一方、郊外では家賃が安く抑えられる反面、職場までの距離が長くなることが多いです。
この距離が生む交通費や時間、さらにはストレスなど、金銭的な負担だけでなく、生活の質にも影響を及ぼす可能性があります。この記事では、都市部と郊外での生活の実際のコストと、それに伴う生活の質の違いを深堀りしていきます。
職場から遠くに住む場合の隠れたコスト
職場から遠くに住むと、家賃は安くなるかもしれませんが、その分、交通費やガソリン代、時には深夜や早朝のタクシー代など、さまざまな隠れたコストが発生します。ちなみに総務省統計局の調査によると自動車等関係費は大都市で6937円(車を持っていなければ0円)、小都市や町村では1万118円となっています。
また、通勤時間が長くなることで、日々の疲れが蓄積しやすく、それが健康や生活の質に影響を及ぼすこともあり得ます。さらに、長時間の通勤はレクリエーションや家族との時間を削る要因ともなります。
都市部と郊外での生活費の実際の比較
都市部の家賃は、同じ広さの物件で郊外と比較して数倍も高いことが、珍しくありません。しかし、都市部に住むメリットとして、職場までの距離が短く、交通費を大幅に節約できる点が挙げられます。
一方、郊外では家賃は安いものの、電車やバスの利用、移動のための車の維持費などのコストが増加します。これらのコストを合算すると、都市部と郊外での生活費の差は、思ったよりも小さくなることが多いのです。
職住近接のメリット:金銭的な利点を超えた生活の質の向上
職住近接、つまり仕事場と住居が近いことのメリットは、単に家賃や交通費の節約だけではありません。日常の生活の質が大きく向上する点が大きな魅力として挙げられます。
通勤時間の短縮は、自分の時間を有効に使えるチャンスを増やし、それが長期的には金銭的な価値にも繋がる可能性があります。また、通勤の疲れが少なくなることで、日々の生活がより充実したものとなります。
時間の節約とその長期的な金銭的価値
職住近接により通勤時間が短縮されると、その分自由に使える時間が増えます。例えば、1日に1時間の通勤時間が節約できれば、1年で約250時間もの自由な時間が手に入ります。この時間を副業や趣味、スキルアップに投資することで、将来的には収入の増加やキャリアの拡大に繋がる可能性もあります。
通勤疲労の軽減とそれに伴う生活の質の向上
長時間の通勤は、身体だけでなく心にも大きな負担をかけます。職住近接により通勤時間が短くなると、その疲労が軽減され、日常生活の質が向上します。通勤によるストレスが減少することで、メンタルヘルスの維持にも寄与します。
疲れにくくなることで、仕事後のプライベート時間も充実させやすくなります。疲労やストレスの軽減は、長期的には医療費の節約や生産性の向上にも繋がると考えられます。
まとめ
住まいの選び方一つで、生活の質や経済状況は大きく変わります。家賃の安さだけを追求するのではなく、通勤のストレスや時間、そしてそれに伴う隠れたコストを考慮することが重要です。
職住近接は、金銭的な節約だけでなく、日常の生活の質を向上させる大きな魅力を持っています。時間の節約、通勤疲労の軽減、そしてそれがもたらすメンタルヘルスの向上は、長期的に見れば健康やキャリア、さらには貯蓄にもポジティブな影響をもたらす可能性があります。
あなたのライフスタイルや価値観に合わせて、最適な住まいを選び、より豊かな未来を築く第一歩を踏みだしましょう。
出典
総務省統計局 2022年 家計調査:3都市階級・地方別
国土交通省 職住近接のまちづくり
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー