更新日: 2023.09.15 その他暮らし

「タイヤ交換」はケチると大損!? 車検に通りさえすえれば問題ないの? タイヤの寿命について解説

「タイヤ交換」はケチると大損!? 車検に通りさえすえれば問題ないの? タイヤの寿命について解説
車にとって欠かすことのできない大切な存在の1つがタイヤです。タイヤ交換にはコンパクトカーや軽自動車であっても数万円かかります。さらに大きな車になればなるほど交換費用は上がり、10万円20万円となることもあります。では、1度に高額な出費をすることになるタイヤ交換をしなかったらどうなってしまうのでしょうか。
 
本記事では、タイヤの寿命とタイヤ交換の必要性について解説します。

車検に通りさえすえれば問題ない?

国が定める保安基準では、タイヤの残り溝が1.6mm以上残っていれば車検に合格します。それであれば車検に通らなくなったらタイヤ交換すればいいのでは、と思う人もいるでしょう。ですが、そのタイミングまでタイヤを使い切ってしまうと事故のリスクが非常に高まります。
 
タイヤメーカーのブリヂストンによると、タイヤが新品時の約半分である4mmを下回ったときがタイヤ交換のおすすめ時期としています。その理由はタイヤのもつ、

●タイヤと路面の間から水を除去する
●タイヤの駆動力、制動力の確保
●クルマの操縦安定性、タイヤの放熱性の向上

という性能が、溝が減ることで低下するからです。
 
特に近年ではゲリラ豪雨など、急にかつ大量の雨が降ることが多くなりました。路面がぬれるとタイヤのグリップ力(地面をしっかりとつかんで滑らない様にする力)が弱まるので、スリップ事故が起こる可能性も高まります。ぬれていない路面であってもグリップ力は低下するため、国が定めている基準をクリアしていたとしてもタイヤは早い段階で交換することをおすすめします。
 

タイヤの寿命をおさらい

車検に通るギリギリのラインは残り溝が1.6mmです。タイヤメーカーは溝が半分以下まで減ったら交換を勧めていますが、タイヤのすり減り以外にもタイヤの寿命は存在します。以下で確認していきましょう。
 

5年以上経過している

タイヤはゴムでできていますから、大気に触れているだけで少しずつ劣化していきます。特にタイヤ自体が硬くなってしまうと前述したグリップ力が大幅に低下するため、たとえ溝が新品時と比べて半分以上残っていたとしても滑りやすくなってしまいます。全く車に乗らないからタイヤ交換しなくてもいい、という考えはNGと理解してください。
 

ひび割れが発生している

車は屋外で使用し、駐車場も基本的に屋外が多いです。暑い夏も寒い冬も外で過ごしているということは、それだけ過酷な状況下に置かれているということにもなります。ゴムが劣化すると表面から徐々にひび割れが始まっていきます。
 
タイヤにも同じ現象が起こり、ひび割れたタイヤを使い続けるとバースト(破裂)する恐れがあります。近年は猛暑続きですが、直射日光が当たる真夏の路面は50℃を優に超えます。
 
暑さからタイヤ内の空気が膨張し、劣化したゴムでは抑えきれずにバーストして大事故につながるという可能性も十分に起こりえるため、ひび割れを確認したらタイヤ交換を速やかに行いましょう。特に接地面のひび割れが目立っている場合は先延ばしにせず即座にタイヤ交換をしてください。
 

数万円~数十万円で安心を買おう

タイヤは車の中で唯一地面と接している箇所です。タイヤ交換をしないで費用をケチったことで大きな事故になり、高額の修理費を負担したり大けがしたりしてしまっては本末転倒です。保険と同じで備えあれば憂いなしですから、安心のために早め早めにタイヤ交換するようにしましょう。
 
執筆者:宇野源一
AFP

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