更新日: 2023.09.15 その他暮らし

資産について安心して相談のできる、「腕のよい」FPの見分け方を教えてください

資産について安心して相談のできる、「腕のよい」FPの見分け方を教えてください
ファイナンシャルプランナー(FP)は私たちの資産を管理し、将来の安定を手助けしてくれる存在です。しかし、信頼して相談できる人を探すのも簡単ではなく、安心して相談をしづらいという課題があります。そこで、安心して資産について相談できる腕のよいFPを見極めるためのポイントをご紹介します。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
◆お問い合わせはこちら
https://www.secure-cloud.jp/sf/1611279407LKVRaLQD/

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

相談料が無料であることにこだわらないこと

基本的にFPの収入は、例えば保険加入の相談をする場合、相談者が加入した保険を取り扱う会社から受け取る「キックバック」による収益と、相談者からの相談料で成り立っています。
 
またFPには、無料で相談を受けている方と、有料で相談を受けている方がいます。
 
よくいる相談料無料のFPは、相談者が自分の紹介する保険に加入してくれなければ、収益を得ることができません。そのため、提案やアドバイスの内容が偏っている可能性があります。
 
その点、有料のFPは会社からの「キックバック」がなくとも相談料で収益を得られるため、無理に保険に加入させる必要がありません。それゆえ、より公平中立なアドバイスや提案を得られることが期待できます。
 
また、無料のFPが多い中、あえて有料で営業ができるというのは、それだけ「お金を払っても相談したい人が多い」ということでもあり、実績と実力を有している可能性も考えられます。
 
参考までに、日本FP協会 東京支部によれば、有料相談の相場は5000円から2万円未満程度となるようです。
 

提携している専門家の有無

FPは、基本的に1人だけでは仕事ができません。内容によっては弁護士や税理士、司法書士や行政書士といった専門家と提携して、仕事を進めていく必要があります。
 
そういった中で、専門家について「こちらでは紹介できないので自分で探してください」と言ってくるFPは他者とのコミュニケーションが不得意であったり、こなしてきた仕事の数や規模に乏しいために、人脈が狭く、自信をもって紹介できる専門家がいなかったりする可能性があります。
 
FPは数百万、数千万円もの大きなお金について相談を受け、お客さまの人生を左右する仕事です。提携している専門家が存在しないFPは、腕がよいとは言い切れないため、注意してください。
 

専門分野や得意分野の確認

FPなら、全ての分野に精通しているわけではありません。例えば、不動産に関して知見が深い方もいれば、家計を改善して毎月1万円の余裕を生み出し、年間12万円を貯金できるようにするなど、貯金を殖やすための施策の提案が得意な方もいます。さらには、400万円の資産を10年後に600万円にするなど節税や資産運用に関わる施策の提案が得意という方もいます。
 
そのため、基本的に自身が相談したい分野に強いFPへ相談するべきです。
 

複数人に相談して比較する

FPも人なので、合う・合わないがあります。例えばAさんとBさんが同じことを言っていても、なぜかBさんの方がすっと頭に入ってくる、という経験はないでしょうか。FPにもそのようなことがあります。
 
また、同じ相談内容でも、提案される施策の内容が人によって異なる場合もあります。例えば「老後1500万円の資産を用意したい」という人に対し、Aさんは「コツコツ貯金や保険で用意していきましょう」と提案したのに、Bさんには「NISAなどの資産運用を通じて準備を行っていきましょう」と提案された、というような場合です。
 
どちらも間違いではないのですが、最適解がどちらであるかは、考え方によって異なってくる部分もあります。そのため有料・無料を問わず、できれば2、3人のFPと面談してみて、その中で一番しっくり来た人と、具体的な話を進めていくとよいでしょう。
 

相談するFPはじっくり見極めること

FPへの相談は今の収支を改善し、将来に備えていくために有効な方法のひとつです。とはいえ、FPならだれに相談してもよいというものではなく、自分に合った方へ相談することがより効果的です。
 
FPへの相談によって、人生において有効に使えるお金に、100万円・1000万円単位と大きな額の差が付くこともあります。FPに相談したいと思ったときは、誰でもよいとは思わず、今回紹介したコツをもとに、信頼できる方を探して相談してみてください。
 

出典

日本FP協会 東京支部 相談料の目安(有料相談)

 
執筆者:柘植輝
行政書士

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