ランチ代節約のために「手作り」は本当に効果的? 調理や片付けも含めたコスパを「コンビニ弁当」と比較
配信日: 2023.09.14
調理や片付けにかかる費用も考慮して、手作り弁当が本当にお得なのかを解説します。日々のランチ代に悩んでいる人はぜひチェックしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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手作り弁当にかかる費用
大手冷凍食品メーカーが2018年に行ったアンケート調査によると、手作り弁当にかける費用の全国平均は1食あたり231.5円です。手作り弁当にかける費用が最も安いのは三重県の192.5円で、最も高いのは東京都の257.5円と、都道府県によって多少の差があります。
また、JA全農が2022年に実施したアンケート調査では、手作り弁当1食あたりにかかる費用は「200円以上300円未満」と回答した人が3割近くと最も多い結果となりました。1食あたり平均231.5円かかるとして、1ヶ月間に22日出勤した場合の費用は約5093円です。
一方、600円のコンビニ弁当を購入した場合の費用は1ヶ月間で約1万3200円です。今までコンビニ弁当を購入していた人が手作り弁当に変えることで、1ヶ月間に約8107円も節約できることになります。
調理や片付けにかかる費用を考慮すると
手作り弁当の場合、調理にかかる光熱費や食べ終わったお弁当箱を洗う水道代も考慮しなくてはいけません。
手作り弁当にかかる光熱費はメニューや調理方法によって大きく異なり、正確な費用を算出するのは難しいでしょう。手作り弁当に入れるご飯は、朝食用と同時に炊けば電気代が新たにかかることはありません。おかずは電子レンジで加熱するものを中心に入れると仮定します。
500Wで電子レンジを使用した場合の1分間あたりの電気代の目安は、0.75kw×31円/kwh÷60分=0.3875円です(電力単価が31円/kwhの場合)。弁当を作るために電子レンジを毎朝10分間稼働しても4円弱しかかからず、22日間で約88円です。
ガスコンロやIHクッキングヒーターで調理した場合はさらに光熱費がかかりますが、1食につき数十円以内に収まるでしょう。空になった弁当箱を洗う水道代に関しても、弁当箱1個程度であれば微々たるものです。
結論として、調理や片付けにかかる費用を考慮しても手作り弁当のほうが節約になることが分かります。
弁当作りの手間を考えると
大手冷凍食品メーカーの2019年アンケート調査の結果によると、手作り弁当にかかる時間の全国平均は18分5秒です。弁当作りにかかる手間を考えると、コンビニ弁当を購入したほうが、コストパフォーマンスが良いと考える人もいるでしょう。
2023年9月現在、最低賃金の全国平均は1004円です。1分あたりの時給は約16.7円となり、弁当作りに18分かかった場合は約300円分働いたことになります。1食あたりの材料費が約231.5円、光熱費や水道代が数十円程度、労働力に換算すると約300円となるため、これらの金額を合計するとコンビニ弁当を購入する費用とほとんど差がなくなります。
弁当作りは無理のない範囲で
職場でのランチをコンビニ弁当から手作り弁当に変えると、食費を大幅に節約できることが分かりました。光熱費や水道代を考慮しても、手作り弁当のほうがお得です。
ただし、弁当作りの手間を考えると、コストパフォーマンスはあまり良くありません。弁当作りが苦にならない人には良いかもしれませんが、料理が苦手な人や時間がない人には負担が大きいでしょう。
手作り弁当を持参するのは、時間や精神的に余裕があるときだけにするなど、無理のない範囲で節約に励むことをおすすめします。
出典
株式会社ニチレイフーズ 4月10日は「お弁当始めの日」
JA全農 現代人のお弁当事情に関するアンケート
株式会社ニチレイフーズ 4月10日は「お弁当始めの日」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー