
しかし、電気自動車はまだそれほど普及していません。電気自動車はガソリン車と比較すると航続可能距離が短いというデメリットがありますが、これ以外にも普及しない隠れた原因が存在します。SNSを賑わせた「テスラのバッテリー交換230万円」などが記憶に残っている方もいるかもしれません。
本記事では、そもそも電気自動車の選択肢が少ない、マンション駐車場に充電器を設置しにくい、バッテリー交換が高価になりやすいという点を解説します。

そもそも選択肢が少ない
コンパクトカーからミニバン、SUV、セダンとバラエティに富んだラインナップが用意されているガソリンエンジン車に対し、100%電気で走行する電気自動車のラインナップは少ないです。
国内・海外メーカー問わず、販売しているのは基本的にSUVもしくはセダンタイプです。特に多人数乗車を目的としたミニバンの電気自動車はほとんどないため、ファミリー層の顧客を獲得できていないという問題があると思われます。
マンション住まいにとっては高いハードル
電気自動車を充電する方法は、自宅に充電設備を設置する、もしくはガソリンスタンドと同じように充電スポットに車を持ち込んで充電するスタイルとなります。ガソリン車と違い電気自動車は充電時間が長くなるので、必然的に自宅で充電するのが便利です。
持ち家の戸建てであれば充電設備を設置する工事は家主の自由で行えますが、マンションの場合は設置が厳しいのは事実です。
近年新築されたマンションであれば200Vの普通充電器が複数設置されているという物件も一部あるものの、築年数がある程度経過しているマンションの場合は電気自動車の駐車を想定していないので新たに充電設備を設置する必要があります。その設置については管理組合などの承認を得ることが必須事項であるケースがほとんどのため、ハードルが高いのです。
都市部のマンションに住んでいるユーザーが電気自動車に替えたくても替えられない原因がここにあると考えられます。
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バッテリー交換が非常に高額になるケースも
年数が経過した電気自動車にやってくる試練のひとつが「バッテリーの劣化」です。電気自動車にはスマートフォンと同じリチウムイオンバッテリーが使われています。スマートフォンも充電を繰り返したり使用年数が長くなったりするとバッテリーのもちが悪くなり、交換をしたという経験があるかと思いますが、電気自動車でもこれが起こり得ます。
メーカー保証期間内であればバッテリーの劣化は無償で対応してもらえますが、問題はメーカー保証が過ぎてしまった後です。2023年7月にX(旧Twitter)を賑わせた「テスラのバッテリー交換に230万円を請求された」という投稿が記憶にある方もいるでしょう。
高額車になればなるほどバッテリーの交換費用が高額になっていきますし、リチウムイオンバッテリー自体の単価が上がっていけばその分値上がりしていく可能性は十分にあり得ます。ガソリン車のように手軽に修理できるものではないということを理解したうえで、電気自動車を検討したほうがいいかもしれません。
条件さえ合致すればコスパの良い買い物になるのは事実
メーカー保証が切れる前までに買い替えができる方、自宅に充電設備がある方、太陽光発電システムが自宅にある方、基本的に短距離しか走行しない方などであれば、電気自動車はランニングコストを抑えられる買い物です。不安要素が少ないのであれば購入を検討してみてもいいかもしれません。
執筆者:宇野源一
AFP