更新日: 2023.09.21 その他暮らし

10月からビールが値下げすると聞きました。「発泡酒」とどちらのコスパがいいですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

10月からビールが値下げすると聞きました。「発泡酒」とどちらのコスパがいいですか?
食料品や燃料費など、値上げのニュースが続いていますが、2023年10月から、ビール系飲料の税率が変わることはご存じでしょうか。
 
大手各社のビールが減税で値下げになる一方、いわゆる「新ジャンル」と呼ばれる第3のビールは増税になり、値上げの予定です。
 
この記事では、ビール好きには気になる値上げ・値下げ情報とあわせて、「ビール」と「発泡酒」コスパがいいのはどちらかを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

2023年10月からのビール系飲料の税率と改正内容は?

現在ビール系飲料は、ビール・発泡酒・第3のビールと、類似の商品でありながら、税率に格差があります。財務省の「酒税改正(平成29年度改正)について」によると、商品開発や販売数量への影響を考えて、税負担を公平にするよう行われるのが、今回の酒税改正です。
 
すでに2020年10月から1回目の酒税改正が始まっており、2026年10月までに3段階で税率の改正が予定されています。
 
2023年10月の改正では「ビール」は減税ですが、「第3のビール」は増税されます。発泡酒の税率は据え置きで、「第3のビール」は、発泡酒と同じ税率になります。最終的には、2026年10月の改正でビール系飲料は、すべて350mlあたり一律54.25円の税率になる見込みです。
 
2023年10月のビール系飲料の税率変更は、350mlに換算すると、次のようになります。

●ビール    70円  →63.35円(2023年10月から値下げ)
●発泡酒    46.99円 →46.99円(2023年10月変更なし)
●第3のビール 37.8円 →46.99円(2023年10月から値上げ)

ビール派のみなさんにとっては、うれしい値下げですが、お財布にやさしい第3のビールが値上げになるなど、家計にとっては悩みどころともいえます。次にコスパの点から、ビールと発泡酒を考えてみましょう。
 

ビールと発泡酒、飲むならどっち?

2023年10月の改正で、ビールと発泡酒・第3のビールの税金の差は、350mを例にすると23.01円から、16.36円になります。
 
ビールメーカー大手4社の発表でも、ビールは6.65円の減税ですが、第3のビールは9.19円の増税となります。今後、どのように実質の小売り価格に反映されるのかは未知数ですが、2026年10月の酒税統一に向けて、ビールは値下げ傾向になるでしょう。
 
気になるコスパですが、値段だけを見ると、まだビールのほうが高く、発泡酒や第3のビールが安いのには変わりません。ただ価格差が少なくなることも予想され、値段だけでは一概にどっちとも言えないところもあります。
 
例えばビールが好きだけど値段重視でビールを避けざるを得なかった人にとって、今後はビールを買う頻度を増やせるかもしれません。
 
ほかにも、毎晩、家でゆっくり晩酌をしたい、酒代はおさえたいという人にとっては、まだまだビールとの価格差があるため、ふだんは発泡酒か第3のビールがおすすめでしょう。代わりに休肝日を増やして、時々は好みのビールを楽しむという飲み方もよいのではないでしょうか。
 
またビール好きの間では、クラフトビール(小規模なブルワリーで作られる希少性の高い個性のあるビール)の人気も高まっており、ごほうびとして、いろいろな味わいのビールを楽しむといった飲み方もおすすめめです。
 

まとめ

今までは「ビールは値段が高くて、毎日飲めない」「安いから新ジャンル一択」という人も多くいたでしょう。今後は実際の小売り価格に注視しつつ、工夫しながら美味しくビールを楽しみたいものです。
 

出典

税務署 酒税法等の改正のあらまし
財務省 酒税改正(平成29年度改正)について
国税庁 酒のしおり(令和5年6月)5 酒税率一覧表(令和5年 10 月1日~令和8年9月 30 日)24頁
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集