10月からビールが値下げすると聞きました。「発泡酒」とどちらのコスパがいいですか?
配信日: 2023.09.21
大手各社のビールが減税で値下げになる一方、いわゆる「新ジャンル」と呼ばれる第3のビールは増税になり、値上げの予定です。
この記事では、ビール好きには気になる値上げ・値下げ情報とあわせて、「ビール」と「発泡酒」コスパがいいのはどちらかを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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2023年10月からのビール系飲料の税率と改正内容は?
現在ビール系飲料は、ビール・発泡酒・第3のビールと、類似の商品でありながら、税率に格差があります。財務省の「酒税改正(平成29年度改正)について」によると、商品開発や販売数量への影響を考えて、税負担を公平にするよう行われるのが、今回の酒税改正です。
すでに2020年10月から1回目の酒税改正が始まっており、2026年10月までに3段階で税率の改正が予定されています。
2023年10月の改正では「ビール」は減税ですが、「第3のビール」は増税されます。発泡酒の税率は据え置きで、「第3のビール」は、発泡酒と同じ税率になります。最終的には、2026年10月の改正でビール系飲料は、すべて350mlあたり一律54.25円の税率になる見込みです。
2023年10月のビール系飲料の税率変更は、350mlに換算すると、次のようになります。
●ビール 70円 →63.35円(2023年10月から値下げ)
●発泡酒 46.99円 →46.99円(2023年10月変更なし)
●第3のビール 37.8円 →46.99円(2023年10月から値上げ)
ビール派のみなさんにとっては、うれしい値下げですが、お財布にやさしい第3のビールが値上げになるなど、家計にとっては悩みどころともいえます。次にコスパの点から、ビールと発泡酒を考えてみましょう。
ビールと発泡酒、飲むならどっち?
2023年10月の改正で、ビールと発泡酒・第3のビールの税金の差は、350mを例にすると23.01円から、16.36円になります。
ビールメーカー大手4社の発表でも、ビールは6.65円の減税ですが、第3のビールは9.19円の増税となります。今後、どのように実質の小売り価格に反映されるのかは未知数ですが、2026年10月の酒税統一に向けて、ビールは値下げ傾向になるでしょう。
気になるコスパですが、値段だけを見ると、まだビールのほうが高く、発泡酒や第3のビールが安いのには変わりません。ただ価格差が少なくなることも予想され、値段だけでは一概にどっちとも言えないところもあります。
例えばビールが好きだけど値段重視でビールを避けざるを得なかった人にとって、今後はビールを買う頻度を増やせるかもしれません。
ほかにも、毎晩、家でゆっくり晩酌をしたい、酒代はおさえたいという人にとっては、まだまだビールとの価格差があるため、ふだんは発泡酒か第3のビールがおすすめでしょう。代わりに休肝日を増やして、時々は好みのビールを楽しむという飲み方もよいのではないでしょうか。
またビール好きの間では、クラフトビール(小規模なブルワリーで作られる希少性の高い個性のあるビール)の人気も高まっており、ごほうびとして、いろいろな味わいのビールを楽しむといった飲み方もおすすめめです。
まとめ
今までは「ビールは値段が高くて、毎日飲めない」「安いから新ジャンル一択」という人も多くいたでしょう。今後は実際の小売り価格に注視しつつ、工夫しながら美味しくビールを楽しみたいものです。
出典
税務署 酒税法等の改正のあらまし
財務省 酒税改正(平成29年度改正)について
国税庁 酒のしおり(令和5年6月)5 酒税率一覧表(令和5年 10 月1日~令和8年9月 30 日)24頁
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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