止まらないガソリン価格の「高騰」に政府が補助金を拡充!家計の「負担」はどれくらい減る?
配信日: 2023.09.30 更新日: 2023.10.02
本記事では、補助金が拡充された背景を解説したうえで、ガソリン価格がどれだけ下がるのかを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
ガソリン補助金が拡充された背景
ガソリン補助金が拡充された背景には、原油価格の上昇と円安の進行の二つが関係しています。
原油価格の代表的な指標であるWTI原油先物価格は、SBI証券によると、9月9日現在、1バレル87ドル台まで値上がりし、2022年11月以来の高値となっています。一時1バレル100ドルを突破したときと比較すると落ち着いていますが、ウクライナ紛争の長期化が影響して、高止まらずに推移している状況です。
また、日本の原油は99.7%を輸入に依存しています。そのため、原油価格の上昇は、そのままコスト高の影響を及ぼしてしまうのです。
経済産業省の発表するデータによると、2022年1月に始まったガソリン補助金が、2023年に6月から段階的に縮小されると、1リットルあたり168円ほどだったレギュラーガソリン価格は、原油価格の上昇と円安を受けて、8月には180円台まで上昇しました。
このような状況を受けて、政府は、9月末に終了予定だったガソリン補助金を、12月末まで延長することを決めました。
補助金の拡充によりガソリンの価格はどれくらい下がるの?
経済産業省が9月6日に発表したレギュラーガソリンの全国平均価格(4日時点)は、1リットルあたり186円50銭となっています。
政府は、9月7日から補助金を拡充し、9月中に180円程度、10月中に175円程度に抑制するとしています。
今回の補助金拡充により、10月中には、現在の価格よりも10円程度安くなる見込みです。
ただ、ガソリン補助金は12月末までと期間が決まっているため、その後のガソリン価格はどのようになるか、現在では予想ができません。
今日から始められるガソリンの節約方法
ガソリンの価格にかかわらず、どうしても車に乗らなければいけない方もいらっしゃるでしょう。そこで、今日から始められる、ガソリンの節約方法をご紹介します。
●タイヤの空気圧を適正にする
●適切な時期にオイルを交換する
●急発進・急ブレーキを避ける
●余計な荷物を載せない
●事前にルートを確認してから出発する
●セルフのガソリンスタンドを活用する
●系列のクレジットカードやアプリを利用する
●高速道路に乗る前に給油する
すでに導入している方も多いかもしれませんが、まだできていない・知らなかったというものがあれば、ぜひ今日から始めてみてください。
補助金拡充で家計の負担は減りますが限定的。自分たちにできることで節約しましょう
ガソリン補助金は、価格を引き下げる効果がありますので、ない状態よりは、家計の負担が減ることは間違いありません。
しかし、補助金はもちろん、原油価格の上昇・円安も、いつまで続くのかは読めない状況です。
ガソリンの節約はもちろん大事ですが、家計全般をトータルで考えて、できる範囲で節約していく必要があるかもしれません。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁
燃料油価格激変緩和補助金
石油製品価格調査 1.給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油)
総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-Stat) 石油輸入調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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