更新日: 2023.10.04 家具・片付け
片づけの美学153 整理収納の重要ステップ:分類の方法がよくわからない
ただ、片づけを目的に自分の持ち物を分けることになると、途端に難題になってしまうかもしれません。「まだ使うかもしれないから不用品ではない」「分ける基準が分からない」 など、整理収納の重要ステップである「分類」が難しく感じる時に、そっと後押しできる方法をご紹介します。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
目次
分類する目的とは?
分類する目的は2つあります。
1つ目は、処分するモノを決めるため
2つ目は、使いやすい収納にするため
目的意識を持って「分ける」ことで、質の良い分類ができると思います。
分類には、2段階の「分ける」がおすすめ
分類する時には、2段階の「分ける」作業がおすすめです。
まずは自分の中に明確な判断基準をつくり、すっぱりと決める力が必要です。「どうしようかな」と悩みながら作業をすると、時間はかかるし、決断もゆるみがちになるかもしれません。
2段階の分ける作業は、「使っている」「使っていない」で分ける第1段階。次に、「使っている」モノを頻度などで細かく分ける、「使っていない」モノを処分するか決める第2段階です。
分類を2段階にすることで、分けることに慣れてきますし、1つのモノに対して2回分ける作業をするので、判断する基準も厳しくなってくるように感じます。
第1段階|使っている・使っていないで分けるポイント
第1段階「使っている」「使っていない」でモノを仕分けていきます。
その時に大事なのは、どのくらいの期間使っていないと「使っていないモノ」になるのかということでしょう。期間は決まっていませんし、他人に決められるようなものでもないと思います。
筆者は、整理収納サービスで仕分けのお手伝いをする時は、「1年を目安に」とお伝えしています。過去1年間で使わなかったモノを今後使うことは少ないと思います。
「1年はあっという間だ!」と感じる場合は2年程度でも良いかなと思います。
使っていないモノは、すぐに捨てるわけではありません。気軽な気持ちで「使っていない」という事実だけで分けてもらえると作業がはかどります。
第2段階 (1)|使っていないモノを分ける
使っていないモノを分けるのは第2段階の1つです。「保存」するモノ、「処分」するモノで分けます。
思い出のモノや、過去の頑張った証し(成績表や給与明細など)は取っておきたい方が多いアイテムです。しかし、基本的に使うことはありませんので、「保存」アイテムになります。
多くの方が、「見える場所になくても良い。家の中にあればそれでOK」と感じていると筆者は思います。置き場所は収納の奥など、取り出しづらい場所で良いので、まとめて収納しておきましょう。
一方、「処分」のモノは下記の基準でさらに分けます。
・売れそう?
・もらってくれそう?
早めに行き先を決めてあげましょう。譲ることができないモノは処分=ゴミになります。
第1段階で処分と決められなくても、第2段階で分ける時にはもう不要なモノだと認められることが多くなります。まずは、ある期間の使用歴で分類して、その後モノに価値がないことを実感することで、「もったいないから捨てられない」を脱却しましょう。
第2段階 (2)|使っているモノを分ける
使っているモノの分類は、収納の使いやすさに関わる大切なポイントです。
・毎日のように使うモノ
・時々使うモノ
・ストックなど今後使うモノ
を基準に分けてみましょう。
よく使うモノを取り出しやすい場所に収納することで、生活が便利になるでしょう。
分類は2段階でスムーズに
持ち物を分類することは、なかなかのストレスです。まずは、日用品の多い洗面や文具入れなど、コンパクトな場所から分類して、分けることに慣れていきましょう。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表