更新日: 2023.10.04 その他暮らし
タイヤの大きさは「燃費」に影響する?大径タイヤの「ベンツGクラス」でも燃費をよくする方法はある?
同じ車種でも、グレードによって異なるサイズのタイヤが装着されていることもあり、燃費への影響が気になる方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、タイヤの大きさが燃費に与える影響と、標準装備として大径タイヤが装着されている「メルセデス・ベンツGクラス」の燃費をよくする方法について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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タイヤの大きさは燃費に影響するのか
車が走行する際には、駆動力に対して、空気抵抗や、加速時に慣性力によって生じる加速抵抗など、さまざまな抵抗を受けています。またタイヤ自体も、進行方向とは逆方向に働く「転がり抵抗」を受けており、それには接地摩擦や空気抵抗、タイヤの変形などが含まれます。
転がり抵抗が大きいと、多くのエネルギーを消費するため、燃費が悪くなります。反対に抵抗が少ないタイヤは、エネルギーの消費がおさえられます。
タイヤが大きい場合は、接地面積が大きくなるため、グリップ力が増す反面、転がり抵抗も増えて、燃費が悪くなる傾向にあります。ただし、操作性はよくなるため、ていねいに運転すれば、ある程度は燃費の悪化が防げるでしょう。
タイヤの大きい「ベンツGクラス」でも燃費をよくする方法はあるのか?
タイヤが大きいと、転がり抵抗が増えて燃費が悪くなります。では「ベンツGクラス」は、タイヤで燃費をよくすることは難しいのでしょうか?大きいタイヤを装着した車でも、燃費をよくする方法をご紹介します。
燃費性能が向上するタイヤを選ぶ
タイヤと路面の摩擦力を維持しつつ、燃費を向上させるために開発されたものが、低燃費タイヤです。本来、転がり抵抗の少ないタイヤは、グリップ力が低くなるため、滑りやすくなります。
しかし低燃費タイヤは、転がり抵抗が少ないだけではなく、グリップ力やハンドリング性能、水はけのよさも兼ね備えています。
価格相場は「ベンツGクラス」の265/60R18で見ると、1本あたり2万8000円~3万8000円ほどで販売されています。「ベンツGクラス」のような大きいサイズのタイヤの場合は、転がり抵抗が増してしまうため、低燃費タイヤを選択することをおすすめします。
低燃費タイヤの基準
低燃費タイヤと呼ばれるには、一般社団法人日本自動車タイヤ協会 JATMAが定めたグレーディングシステム(等級制度)を満たす必要があります。この制度には「転がり抵抗係数」と「ウェットグリップ性能」の2種類の基準があります。
低燃費タイヤとされる等級は「転がり抵抗係数」がAAA・AA・Aの3段階、「ウェットグリップ性能」がa・b・c・dの4段階です。このラベリング制度により、購入時に、低燃費タイヤの性能がひと目で分かるようになっています。
どれくらい燃費改善できる?
タイヤ公正取引協議会 TFTCが試算したデータによると、自動車燃費への寄与率は10%(一般的には市街地走行で7~10%)です。道路のコンディションや低燃費タイヤのグレードによっても、燃費改善率は異なりますが、等級が1段階上がると、1%程度改善されるといわれています。
株式会社ブリヂストンのデータを見ると、転がり抵抗がCグレードのタイヤから、AAAグレードのブリヂストン「エコピア」に替えた場合、燃費が約4%改善されることが実証されています。ガソリンが165円/リットルで計算すると、4%改善の場合、改善金額は6.6円です。
平均燃費10キロメートル/リットル、ガソリン価格165円/リットルで、年間1万2000キロメートル走行する条件で計算すると、1年間で7920円もお得になります。ただし、低燃費タイヤでも、空気圧が低下すると燃費も悪化するため、月に1回は、空気圧の点検や充塡(じゅうてん)をするとよいでしょう。
まとめ
タイヤは、サイズが大きいほど転がり抵抗が増すため、燃費への影響が大きくなります。そのため、燃費の改善を考える場合は、燃費改善と安全性能の基準をクリアした、低燃費タイヤを検討してみるとよいでしょう。
出典
一般社団法人日本自動車タイヤ協会 JATMA 低燃費タイヤ等のラベリング制度
タイヤ公正取引協議会 TFTC 低燃費タイヤ等のラベリング(表示方法)制度(一社)日本自動車タイヤ協会
株式会社ブリヂストン 低燃費タイヤとは
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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