更新日: 2023.10.03 その他暮らし

タイヤの大きさは「燃費」に影響する?大径タイヤの「ベンツGクラス」でも燃費をよくする方法はある?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

タイヤの大きさは「燃費」に影響する?大径タイヤの「ベンツGクラス」でも燃費をよくする方法はある?
車には、車種ごとに最適だと考えられるサイズのタイヤが装着されています。走る・止まる・曲がるなどの運動性能や、車体を支える役割を持つタイヤは、燃費にも影響を与える重要なパーツです。
 
同じ車種でも、グレードによって異なるサイズのタイヤが装着されていることもあり、燃費への影響が気になる方もいらっしゃるでしょう。
 
そこで本記事では、タイヤの大きさが燃費に与える影響と、標準装備として大径タイヤが装着されている「メルセデス・ベンツGクラス」の燃費をよくする方法について解説します。
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タイヤの大きさは燃費に影響するのか

車が走行する際には、駆動力に対して、空気抵抗や、加速時に慣性力によって生じる加速抵抗など、さまざまな抵抗を受けています。またタイヤ自体も、進行方向とは逆方向に働く「転がり抵抗」を受けており、それには接地摩擦や空気抵抗、タイヤの変形などが含まれます。
 
転がり抵抗が大きいと、多くのエネルギーを消費するため、燃費が悪くなります。反対に抵抗が少ないタイヤは、エネルギーの消費がおさえられます。
 
タイヤが大きい場合は、接地面積が大きくなるため、グリップ力が増す反面、転がり抵抗も増えて、燃費が悪くなる傾向にあります。ただし、操作性はよくなるため、ていねいに運転すれば、ある程度は燃費の悪化が防げるでしょう。
 

タイヤの大きい「ベンツGクラス」でも燃費をよくする方法はあるのか?

タイヤが大きいと、転がり抵抗が増えて燃費が悪くなります。では「ベンツGクラス」は、タイヤで燃費をよくすることは難しいのでしょうか?大きいタイヤを装着した車でも、燃費をよくする方法をご紹介します。
 

燃費性能が向上するタイヤを選ぶ

タイヤと路面の摩擦力を維持しつつ、燃費を向上させるために開発されたものが、低燃費タイヤです。本来、転がり抵抗の少ないタイヤは、グリップ力が低くなるため、滑りやすくなります。
 
しかし低燃費タイヤは、転がり抵抗が少ないだけではなく、グリップ力やハンドリング性能、水はけのよさも兼ね備えています。
 
価格相場は「ベンツGクラス」の265/60R18で見ると、1本あたり2万8000円~3万8000円ほどで販売されています。「ベンツGクラス」のような大きいサイズのタイヤの場合は、転がり抵抗が増してしまうため、低燃費タイヤを選択することをおすすめします。
 

低燃費タイヤの基準

低燃費タイヤと呼ばれるには、一般社団法人日本自動車タイヤ協会 JATMAが定めたグレーディングシステム(等級制度)を満たす必要があります。この制度には「転がり抵抗係数」と「ウェットグリップ性能」の2種類の基準があります。
 
低燃費タイヤとされる等級は「転がり抵抗係数」がAAA・AA・Aの3段階、「ウェットグリップ性能」がa・b・c・dの4段階です。このラベリング制度により、購入時に、低燃費タイヤの性能がひと目で分かるようになっています。
 

どれくらい燃費改善できる?

タイヤ公正取引協議会 TFTCが試算したデータによると、自動車燃費への寄与率は10%(一般的には市街地走行で7~10%)です。道路のコンディションや低燃費タイヤのグレードによっても、燃費改善率は異なりますが、等級が1段階上がると、1%程度改善されるといわれています。
 
株式会社ブリヂストンのデータを見ると、転がり抵抗がCグレードのタイヤから、AAAグレードのブリヂストン「エコピア」に替えた場合、燃費が約4%改善されることが実証されています。ガソリンが165円/リットルで計算すると、4%改善の場合、改善金額は6.6円です。
 
平均燃費10キロメートル/リットル、ガソリン価格165円/リットルで、年間1万2000キロメートル走行する条件で計算すると、1年間で7920円もお得になります。ただし、低燃費タイヤでも、空気圧が低下すると燃費も悪化するため、月に1回は、空気圧の点検や充塡(じゅうてん)をするとよいでしょう。
 

まとめ

タイヤは、サイズが大きいほど転がり抵抗が増すため、燃費への影響が大きくなります。そのため、燃費の改善を考える場合は、燃費改善と安全性能の基準をクリアした、低燃費タイヤを検討してみるとよいでしょう。
 

出典

一般社団法人日本自動車タイヤ協会 JATMA 低燃費タイヤ等のラベリング制度
タイヤ公正取引協議会 TFTC 低燃費タイヤ等のラベリング(表示方法)制度(一社)日本自動車タイヤ協会
株式会社ブリヂストン 低燃費タイヤとは
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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