更新日: 2023.10.05 その他暮らし
ママ友の家に遊びに行ったら、熱帯魚がいるアクアリウムが。「私も欲しい!」って子どもに言われたのですが、 電気代はどれくらいかかるのですか?
今回は、一般家庭でよく見られるサイズの水槽を例に、1ヶ月あたりの電気代を解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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熱帯魚の水槽で電力が必要になるもの(60cm水槽の場合)
熱帯魚の飼育には、水槽本体だけではなく、さまざまな装置が必要です。また、どの装置も一定の電気代がかかるため、飼育を始める前にシミュレーションをしておきましょう。熱帯魚の飼育で必要な装置は、以下のとおりです。
ヒーター
ろ過装置
エアレーション
それぞれの役割とおおよその電気代を解説します。
ヒーター
ヒーターは、冬の時季に、水温を熱帯魚の生育に適した環境にするために、必要です。熱帯魚の多くは、温暖な環境で育つため、自宅でも同様の水温を保たなければなりません。
ヒーターには自動調整機能付きの商品があり、28℃や32℃など、一定に水温を保つタイプがほとんどです。水槽の大きさにもよりますが、一般家庭でよく見られる水槽の平均的な消費電力と、1ヶ月の電気代は、以下のとおりです。
45cm水槽の場合(120W):2678円
60cm水槽の場合(160W):3571円
90cm水槽の場合(300W):6696円
家庭用ヒーターの電気代は、以下の式で算出できます。
消費電力(W)÷1000×稼働時間(h)×電気代単価(円/kWh)
※電気代単価については、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価(31円/kWh)を基準として、1ヶ月の日数は30日で計算
水槽用ヒーターの場合、つねに24時間稼働させることが基本です。電気代単価は、各電力会社のウェブサイトから確認できます。
ろ過装置
水槽内が、フンや餌の食べ残しで水質悪化が進むと、魚の病気につながります。ろ過装置を付けることで、水槽の汚れをコントロールして、水質や景観を保つことが可能です。
なお、ろ過装置には、大きく上部フィルター・外部フィルター・底面フィルターの3種類があり、それぞれ電気代が異なります。また、熱帯魚の種類によっては、上部フィルターと底面フィルターの両方が必要なケースもあります。水槽が大きい場合は、ろ過装置を2台稼働させることもあるでしょう。水槽の大きさや月々のコストを考慮したフィルター選びが重要です。
エアレーション
上部フィルターや外部フィルターは、エアレーションの役割を兼ねる場合もありますが、魚の数が多かったり、止水域が発生したりする場合は、エアレーションを活用して、水槽内に酸素を供給します。水槽内の水が循環すれば、水中の汚れや油分を分解してくれる、バクテリアの活性化にもつながります。
一般家庭用エアレーションの消費電力は、平均で3ワットです。エアレーションは基本的に一日中稼働させるため、24時間単位で電気代を算出します。
1ヶ月にかかる電気代をアイテムごとに計算してみた
水槽内のアイテムごとの消費電力が分かれば、月単位の電気代が算出可能です。ここでは、前述の計算式をもとに、一般家庭で熱帯魚を飼育した場合の電気代を計算します。
ヒーター
60cm水槽用ヒーターの場合、目安の消費電力は150Wです。ヒーターを24時間稼働させた場合、1ヶ月の電気代は、以下のとおりです。
150W÷1000×24時間×31円×30日=3348円です。
ろ過装置
ろ過装置(フィルター)は、本数や種類によって、電気代が異なります。100Wのろ過装置の場合、1ヶ月の電気代は以下のとおりです。
100W÷1000×24時間×31円×30日=2232円
ろ過装置を増やしたり、外付けのフィルターを入れたりすると、電気代は高くなります。
エアレーション
消費電力が比較的大きい3ワットのエアレーションを基準にした場合、1ヶ月の電気代は、以下のとおりです。
3W÷1000×24時間×31円×30日=約67円
エアレーションも、性能やサイズによって電気代が変わるため、水槽のサイズに合わせましょう。また魚の種類によっては、エアレーションが苦手な場合もあるため、ショップの方に相談しながら検討しましょう。
アクアリウムの電気代を抑えるコツ
アイテムの使い方を工夫することで、電気代を抑えられます。電気代を抑えるコツを知り、魚に負担をかけない節約方法で、アクアリウムを楽しみましょう。
あたたかい部屋に水槽を設置する
室温の高い場所に水槽を設置することで、電気代を節約できます。室温が低いと、アクアリウムの適温である23~26℃まで上げるために、より多くの電力を使います。夏場や冬場はエアコンを効果的に使い、あらかじめ水温を一定にキープすることがポイントです。なお、夏場は反対に、水温が上がりすぎる可能性もありますので、涼しい部屋に水槽を置くなどして、工夫しましょう。
また熱帯魚は、直射日光があたる部屋での飼育はおすすめできません。直射日光によって、水温が変化するうえに、コケが生えて、景観を損なう原因にもなります。
保温効果のあるアイテムを活用する
エアコンの効果が薄い場合は、保温材を水槽の外側に巻くことで、水温の低下を防げます。おすすめの保温材は、以下のとおりです。
・発泡スチロール
・新聞紙
・ダンボール
・アルミホイル
鑑賞性が損なわれるという点がデメリットですが、水槽の一部分を覆うだけでも、多少は効果が見られます。特に寒い日で、暖房がついていないときにおすすめです。
まとめ
熱帯魚の水槽は、電気代はかかりますが、人々の癒やしや、家族の会話のきっかけともなり得ます。事前に費用を確認して、無理のない購入を検討しましょう。
出典
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A Qカタログなどに載っている電気代はどのようにして算出するのですか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー