更新日: 2023.10.08 その他暮らし
ママ友に「修学旅行費を貸してくれない?」と言われましたが、3万円程度でも貸さない方がいいでしょうか?
そこで、ママ友から子どもの修学旅行費として3万円を貸してほしいと言われたAさんの例を基に、個人間でのお金の貸し借りについて考えていきます。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
悩むくらいならお金は貸すべきではない
ママ友に限った話ではありませんが、お金を貸すことについて悩むような金額や相手であれば貸すべきではないでしょう。
3万円という金額の価値は人それぞれですが、悩むということはAさんにとっては決して小さい額ではないということです。
「3万円は時給1200円のパート収入の25時間分」「3万円あれば今月の生活はもっと楽になるのに」などと、3万円の重みを考えることもあるでしょう。
また、貸したところで相手がお金を確実に返してくれるかどうか、信用できないような関係性かもしれません。
視点を変えて、例えば友人から金額など同じ条件で「ママ友にお金を貸すべきか」と相談を受けた場合を考えてみましょう。友人に対する回答が、Aさんの下すべき結論に近いのではないかと思います。
ママ友との関係性は?
家庭ごとの状況にもよりますが、同じ年代の子どもを育てているママ友なら3万円という金額の重さは十分に理解できていると思います。
そのため、自分の家もお金にそれほど余裕がないことを説明すれば、相手のママ友にあきらめてもらうことができるでしょう。もし、お金の貸し借りを断っただけで関係が悪くなるのであれば、その程度の付き合いだったと納得できるかもしれません。
また、子どもの修学旅行費として必要なお金を借りる場合、通常はママ友よりも前に親や兄弟に相談するでしょう。そこをわざわざママ友に頼むということは、既に周囲からお金を借りているなど何かしら訳ありで、貸しても返ってこない可能性があると考えられます。
近しい相手だからこそ、お互いの関係性を保つために、お金の貸し借りについては安易に行うべきでないと伝え、毅然とした態度で対応することが大切です。
それでも貸すなら、返ってこないつもりで貸す
それでもママ友にお金を貸してあげたいと思うのであれば、返ってこなくても仕方ないと、あげたつもりで割り切って貸すべきでしょう。
貸したお金を返してもらうのは当然の権利ですが、個人間での貸し借りなので返済を促すだけでもトラブルが起きてしまうかもしれません。表面上でも良好な関係にしておきたくてお金を貸したのに、それが原因でトラブルが起きてしまっては元も子もないでしょう。
仮に契約書を作って借金の証拠を残しておいても、相手が返さなければそれまでです。法律の力を借りて裁判を行っても、貸した3万円を上回る費用が生じる可能性が高く、返済についての強制力の担保とするのは非現実的です。
まとめ
たとえ子どもの修学旅行費に必要だからと頼まれた場合であっても、ママ友の間でお金の貸し借りはしない方が無難でしょう。貸してと言われた3万円を大きな金額と感じるのであれば、なおさらです。
お金の貸し借りについて少しでも悩んだり、返してくれるのか不安に感じたりするのであれば貸さない方向で考え、それでも手助けしたいというのであれば、金額にもよりますが、もしかしたら返してもらえないこともあると割り切って貸すべきでしょう。
執筆者:柘植輝
行政書士