更新日: 2023.10.11 その他暮らし
「自転車通勤が1番お得って本当?」 自動車・電車通勤と比較してみた
しかし、経済的にみると「自転車通勤のほうがお得」となるケースがあるため、勤務先の通勤手当のルールや通勤距離などに応じて自転車通勤を検討するといいでしょう。
こちらの記事では、自転車通勤のメリットや注意点などを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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まずは通勤手当のルールを確認しよう
一般的に、自転車の速度は時速15キロ程度と言われています。「通勤時間は1時間以内にしたい」という人であれば、自転車通勤で対応できる距離は15kmとなります。
電車通勤の場合、勤務先から定期代が実費で支給されるケースがほとんどです。一方で自動車や自転車通勤に関しては会社によって取り扱いが異なるため、事前の支給ルールの確認が欠かせません。例えば、国家公務員の通勤手当では「自動車等の交通用具使用者」に対して、通勤距離に応じた月額として2000円~3万1600円が支給されます。
今回は、国家公務員の通勤手当のルールを参考にしながら、自転車通勤がお得なのか検証します。
毎月の通勤手当が7000円の場合
自転車通勤に対して毎月支給される通勤手当が7000円の場合、どの程度お得になるのかシミュレーションしてみましょう。
自転車通勤をするにあたり、6万円のロードバイクを購入した場合はどうなるでしょうか。
自転車通勤を始めてから9ヶ月経過すれば、ロードバイクの購入費用よりも、受給できる累計の通勤手当額が上回ります。ヘルメットやタイヤ交換などの維持費を含めて考えても、10ヶ月程度の期間があれば、受給できる通勤手当額がロードバイクの初期費用と維持費を上回るでしょう。
電車通勤の場合は実費が支給されるため、そもそも損得の概念がありません。自動車通勤の場合は、ガソリン代などの維持費が自転車よりも高くつくため、経済的な面では自転車通勤に分があると言えます。
自転車通勤のデメリット
自転車通勤をすることで経済的なメリットが期待できますが、デメリットや注意点も存在します。
・天候が悪い日は実費で電車通勤することになる
・体力的な負担が発生する
・交通事故に遭遇するリスクがある
・夏場は汗をかくため着替えが必要となる
・ヘルメットやライトなど安全装備の整備が必要となる
・タイヤやブレーキなど定期的なメンテナンスを行う必要がある
・交通ルールに違反すると指導や罰金の対象となる
雨の日に自転車通勤をすると、ずぶぬれで出勤することになりかねません。着替えを持ち歩くという手もありますが、着替えのスーツを運ぶ手間が発生する点はデメリットと言えるでしょう。ほかにも、体力的な負担が発生する点や各種メンテナンスなどの維持を行う手間が発生する点にも留意しなければなりません。
また、そもそもの問題として自転車通勤に関する通勤手当のルールを確認する必要があります。さきほどは公務員のルールを例にして解説しましたが、「自転車通勤の場合は通勤手当ゼロ」という会社もあるでしょう。
実際には自転車通勤をしているものの、勤務先には「電車通勤している」と申告して定期代を受け取ることは不正受給にあたるため、要注意です。通勤方法と通勤経路を正しく申告しないと、もし、事故に遭ったときに労災給付の対象外となるため、虚偽申告は控えてください。
まとめ
勤務先の通勤手当の支給ルールによっては、自転車通勤を行うことで経済的なメリットが期待できます。電車通勤とは異なり満員電車によるストレスがなく、運動習慣が身につくなどのメリットも得られるでしょう。
しかし、自転車通勤にはデメリットや注意点がある点にも留意する必要があります。もし歩行者と接触して事故を起こしてしまうと、自転車の運転者に多額の損害賠償責任が生じることもあります。
自転車通勤をする際には、経済的なメリットだけ見るのではなく、体力的な負担や悪天候の日の対策など、デメリットを含めてトータルで考えることが重要です。
出典
人事院 国家公務員の諸手当の概要
警察庁 自転車は車のなかま~自転車はルールを守って安全運転~
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー