大学の進学費用は「私立大学+1人暮らし」がやっぱり高い!「国立大学+自宅通学」との費用差はどのくらい? 4年間の費用を検証
配信日: 2023.10.15
本記事では、4年制の国立大学と私立大学、そして1人暮らしかどうかによってどれくらい必要なお金が異なるのか解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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国公立大学に通うために必要なお金
国立大学の授業料と入学料は文部科学省が標準額を定めています。「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」によると、国立大学の入学金は28万2000円、授業料は年間53万5800円です。
4年分の授業料に入学金と合わせると、総額で242万5200円が国立大学に通うために最低限必要なお金です。
私立大学に通うために必要なお金
私立大学の授業料や入学金は大学によって異なります。今回は文部科学省の「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」を参考にします。
この調査によると、私立大学入学初年度の納付金平均は、入学料が24万5951円、授業料が年間で93万943円、施設設備料が18万186円です。上記の数値を参考に、入学料は1回、授業料と施設設備料は4年分で計算すると、合計は469万467円です。
1人暮らしで必要なお金は毎月12万円
大学生で1人暮らしに必要なお金は、全国大学生活協同組合連合会が2022年10~11月に調査を実施した「第58回学生生活実態調査 概要報告」を参考にしていきます。同調査によると、2022年において、1人暮らしの大学生が支出している生活費は、平均で月に12万3630円です。
同調査にて、自宅生の大学生が支出している生活費は平均で月に6万3580円ですので、倍程度の違いがあります。生活費も4年分で計算すると、1人暮らしの場合は593万4240円、自宅の場合は305万1840円が生活費としての必要な金額です。
4年間で必要なお金のまとめ
ここまでのシミュレーションをまとめると、4年間で必要なお金は図表1のとおりです。
図表1
入学金 授業料 など |
生活費 | 合計 | |
---|---|---|---|
国立大学(自宅) | 242万5200円 | 305万1840円 | 547万7040円 |
国立大学(1人暮らし) | 242万5200円 | 593万4240円 | 835万9440円 |
私立大学(自宅) | 469万467円 | 305万1840円 | 774万2307円 |
私立大学(1人暮らし) | 469万467円 | 593万4240円 | 1062万4707円 |
e-Gov法令検索 国立大学等の授業料その他の費用に関する省令
文部科学省 私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
全国大学生活協同組合連合会 第58回学生生活実態調査 概要報告 を基に作成
最もお金がかからない「国立大学(自宅)」と、最もお金がかかる「私立大学(1人暮らし)」では、500万円以上の差があります。
実際は、私立大学でも通う大学によって入学金や授業料は異なりますし、1人暮らしでも生活の仕方によって必要なお金は同一ではありません。また、大学によってはパソコンが必須など、細かい支出の違いは多々あるでしょう。とはいえ、国立大学か私立大学か、そして1人暮らしかどうかによって、必要なお金は大きく異なるといえるでしょう。
入学前から必要なお金に備えよう
仮に自宅から国立大学に通う場合でも、入学金や授業料などで200万円以上のお金が必要です。計画的にお金を貯めることはもちろん、場合によっては奨学金や教育ローンの利用を検討しても良いでしょう。また、現在は15歳の誕生日が過ぎた後の最初の3月31日まで、所得制限に該当しなければ児童手当が支給されます。
児童手当は満額の場合、月額で3歳未満であれば1万5000円、3歳以上小学校終了前は1万円(第3子以降は1万5000円)、中学生は1万円がもらえます。そのため、第2子までは198万円、第3子以降は252万円がトータルで支給される金額です。これを使わずに貯めておき、大学進学時に備えるのも1つの手です。
金額が金額だけに、大学に必要なお金については、児童手当や貯蓄、その他の手段を含めて捻出を検討するなどで早めに準備し、経済面を含めて進路について子どもとよく話し合っておきましょう。
出典
e-Gov法令検索 国立大学等の授業料その他の費用に関する省令
文部科学省 私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
全国大学生活協同組合連合会 第58回学生生活実態調査 概要報告
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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