更新日: 2023.10.24 キャッシュレス

「新札が自動販売機や券売機で使えない」って本当? 今からすべき対策とは?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「新札が自動販売機や券売機で使えない」って本当? 今からすべき対策とは?
2024年7月、約20年ぶりに新紙幣が発行されます。しかし発行からしばらくの間は、一部の自動販売機・発売機では新紙幣を使えない可能性があるため注意が必要です。そこで本記事では、新紙幣が使えない理由やその際の対応について解説します。
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自動販売機などで新紙幣が使えない理由とは?

2024年7月をめどに、現在の紙幣が改新され新紙幣が流通します。新紙幣では肖像画の人物などのデザインが変更されるだけでなく、偽造防止のための新技術がとり入れられます。
 
例えば、世界初のホログラム技術により肖像画が立体的に見えるなどの仕掛けが施される予定です。そのため、自動販売機や券売機などは新紙幣に対応する部品やハードウエアに交換しなければなりません。システム関係の更新が完了するまでは、それらの機器で新紙幣を使えないおそれがあります。
 

機器の更新はいつ頃完了する?

2021年11月から流通している新500円玉も、機器の対応状況は各社で分かれました。
 
例えば鉄道・バス会社では、流通直後は一部の発券機や精算機のみの更新にとどまるケースがみられました。2024年の新紙幣発行に合わせて対応するため、2021年時点ではそもそも機器を更新しなかった会社もあります。
 
公共交通機関でも対応が分かれたため、新紙幣についても更新完了には時間がかかることが予想されます。
 

旧紙幣やキャッシュレス決済との併用がおすすめ

新紙幣の流通が開始しても、旧紙幣が無効になるわけではなく、これまでどおり使用ができます。そこで、自動販売機や券売機の利用機会が多い場合には、旧紙幣もある程度は手元に残しておくとよいでしょう。
 
また、最近では電子マネーやQRコードなどのキャッシュレス決済に対応している機器もあります。経済産業省では、2025年までにキャッシュレス決済比率を4割程度にするという目標をかかげており、自動販売機や券売機などでもキャッシュレス化は進むと考えられます。
 
これまでは現金決済メインだった人も、新紙幣発行を機にキャッシュレス決済できる環境を整えてみてはいかがでしょうか。
 

自動販売機で利用できるキャッシュレス決済は?

では、自動販売機で利用できるキャッシュレス決済にはどのようなものがあるのでしょうか。おもな決済方法を見ていきましょう。
 

・交通系電子マネー:Suica、PASMO、ICOCAなど
・流通系電子マネー:nanaco、WAON、iDなど
・QRコード決済:LINE Pay、PayPay、Alipayなど
・クレジットカード決済:VISA、Mastercardなど

 
実際に対応している決済方法は、機器本体のステッカーにてご確認ください。このうち、クレジットカード決済を導入している機器はまだ多くありません。また、対応機器でもご自身のクレジットカードが非接触対応カード(非接触型ICカード)でなければ、自動販売機では決済できません。
 
そのため、電子マネーかQRコード決済のいずれかの手段を持っておくとよいでしょう。とくに電子マネーは通信障害の影響を受けにくく、ICカードで保持できるので、子どもに持たせたいときにも便利です。
 

まとめ

新紙幣発行まで1年を切りましたが(2023年10月現在)、システム更新には時間かかることが予想されます。すぐには新紙幣に対応できない機器もあるため、しばらくの間は旧紙幣も手元に残しておくと安心です。
 

出典

独立行政法人 新しい日本銀行券
経済産業省 商務・サービスグループ キャッシュレス推進室 キャッシュレス更なる普及促進に向けた方向性
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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