更新日: 2023.11.01 その他暮らし

「平屋」と「2階建て」坪単価でみるとどちらがお得?

「平屋」と「2階建て」坪単価でみるとどちらがお得?
マイホームを平屋と2階建てのどちらにするか、迷う方もいるのではないでしょうか。この2つを比較した場合、総面積が同じならば、2階建てのほうが坪単価を低く抑えられます。今回は、2階建てのほうが低コストで建てられる理由を解説しつつ、平屋と2階建てのそれぞれのメリットをご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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建築コストは2階建てが安い

同じ面積であれば、2階建てのほうが平屋よりも低コストで建てられます。
 
一般的な4人家族向け住宅の場合、平均的な面積は125平方メートルです。面積が同じでも、平屋と2階建てでは家を建てるルールが異なるため、実際に建てられる家の広さに違いが出ます。
 
ここでは、平屋よりも2階建てのほうが、同じ面積での建築コストが低い(=坪単価が安い)理由を解説します。
 

基礎工事が安い

同じ総面積であれば、基礎工事費用が抑えられるのは2階建てです。平屋の場合、2階建てよりも総面積に占める基礎部分が広くなるため、基礎工事により多くの費用がかかってしまいます。
 
2階建てであれば基礎面積が少ないため、その分だけ工事費用の削減が可能です。
 

同じ土地面積なら、より広い建物を建てられる

土地の面積が同じならば、平屋よりも2階建てのほうが建物の広さを確保できます。土地に占める建物の割合を表したものが、建ぺい率です。建ぺい率は建物の種別ごとに定められており、規定の建ぺい率を超える建物は違法建築と見なされます。
 
例えば、125平方メートルの土地で建ぺい率50%の場合には、約63平方メートルを超える面積の家は建てられません。仮に125平方メートルの家を建てようとした場合には、平屋で建ぺい率50%ならば、250平方メートルの土地が必要です。
 
一方で2階建ての場合は、建ぺい率に含まれるのは1階部分の床面積のみになるため、2階部分の面積を広くとることで、家全体を大きくできます。なお、各階の床面積のトータルと土地面積の比率が容積率です。
 

平屋のメリット

ここからは平屋のメリットを紹介します。
 

階段がない

平屋には階段がないため、高齢になっても、移動時の体への負担が少なくて済みます。
 
また、2階建てと比べて構造が単純なため、将来的なバリアフリー工事もより低いコストで実現可能です。
 

修繕費用を安く抑えられる

一戸建ての平均的な修繕費用は、新築から30年間でおよそ400~800万円とされています。修繕の箇所や範囲によって、実際の費用は若干異なります。
 
平屋の場合はフロアの面積が少ないため、修繕面積も相対的に狭くなります。そのため、結果として修繕費用の削減が可能です。
 

耐震性が高い

同じ築年数と素材ならば、2階建てよりも平屋のほうが高い耐震性を確保できます。
 
2階建ての場合、下層部分には2階部分の重量によって負担がかかり、軀体(くたい)が傷みやすくなります。また平屋であれば、実際の揺れを弱く感じられるという点もメリットです。
 

2階建てのメリット

ここからは2階建てのメリットを紹介します。
 

空間を有効利用できる

2階建てであれば、上空の空間を含めて居住スペースとして利用できるため、同じ土地面積でも、空間を有効に活用できます。部屋数が多くなり、目的別に使い分けることもできるでしょう。
 

プライバシーを確保しやすい

2階建てならば、上層部分に生活空間を移すことで、外からの視線を気にせずに済みます。プライバシーを確保しやすいうえに、防犯性を高められるという点もメリットです。
 

固定資産税が安い

建物の延床面積が同じであれば、2階建てのほうが固定資産税の節減が可能です。
 
固定資産税は、固定資産税評価額に標準税率を掛け合わせることで算出されます。また固定資産税評価額は、土地公示価格の7割として計算することが一般的です。
 
平屋の場合、2階建ての建物と延床面積が同じでも、建ぺい率の規定により、広い土地が必要になります。そのため、土地の購入金額から算出される固定資産税評価額が大きくなり、最終的な固定資産税が引き上げられます。
 
平屋・2階建てには、それぞれにメリットがあります。予算や家族構成、ライフスタイルを考慮して、暮らしやすいほうを選びましょう。
 

出典

国土交通省 参考資料 誘導居住面積水準(住生活基本計画(平成23年3月15日閣議決定)より抜粋)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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