更新日: 2023.11.13 その他暮らし
生活保護を受けていても「ギャンブル」していい?もしギャンブルで勝ったらどうなるの?
生活保護は最低限の生活を保障するためのものであり、受給するにあたって、さまざまな制限があります。その中に「ギャンブルをしてはいけない」という制限はあるのでしょうか。
本記事では、生活保護の受給者がギャンブルをしてもよいのか、もしも勝った場合に、生活保護の受給はどうなるのかについてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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生活保護受給者が「してはいけないこと」とは?
厚生労働省によると、生活保護を受給するにあたって守らなければならない義務には、以下のようなものがあります。
●利用できる資産や能力、そのほかのあらゆるものを生活のために活用しなければならない
●能力に応じて勤労に励み、健康の保持・増進に努め、生計の状況を適切に把握するとともに、支出の節約を図り、生活の維持・向上に努めなければならない
●福祉事務所から指導または指示を受けたときは、これに従わなければならない
つまり、高価な資産を所有することや、お金の無駄遣いはしないように心がけなければなりません。
また、受給した保護費を借金返済に充てることも避けるべきです。生活保護費の使途については法律で明確に決められていませんが、最低限度の生活を維持するために必要なお金でなければならないため、借金返済に充てることは適切ではないと判断されるおそれがあります。
生活保護受給者にギャンブルの制限はある?
生活保護を受給するにあたって、「ギャンブルをしてはいけない」という制限はありません。生活保護受給者が、ギャンブルを楽しむこと自体は自由です。
しかし生活保護費は、生活に困窮している人の最低限度の生活を保障するためのものであり、その中に、ギャンブルのために使える費用は含まれていません。そのため、多額のお金をギャンブルに注ぎ込むことはできないと考えたほうがよいでしょう。
もしギャンブルで勝った場合はどうなるのか?
生活保護受給者がギャンブルをして、勝って賞金を得た場合は、その利益も「収入」としてみなされる可能性が高いでしょう。ここで注意しなければならないことが、ギャンブルにおける勝敗の結果にかかわらず、収入認定が必要であるという点です。
例えば、最初にギャンブルで1万円使い、勝って3万円になったとします。その後、その3万円を使ってギャンブルをして、負けて0円になってしまった場合は、1万円損したことになるわけですが、最初に勝った分が「プラス2万円」として、収入認定されてしまう可能性があります。
このように、一時的にプラスになったお金も収入とみなされることがあり、プラスになった金額が大きければ、生活保護が打ち切られる可能性も高くなるでしょう。
ギャンブルは禁止されていないが節度を持つことが大切
生活保護受給者に、ギャンブルに関する制限はありません。
しかし、最低限の生活を維持できるようにするために受給していることを考えると、ギャンブルに多額のお金を費やすべきではないでしょう。たとえギャンブルで勝ったとしても、その分が「収入」とみなされて、受給できる生活保護費に影響がおよぶため、注意が必要です。
収入があったことを申告せずにいて、後から発覚した場合には不正受給となり、生活保護が打ち切られてしまう可能性もあります。生活保護の意味や目的を考えて、どうしてもギャンブルをしたいときは、節度を持つことを忘れないようにしましょう。
出典
厚生労働省 生活保護制度に関するQ&A Q.6
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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