お風呂のお湯の交換を「2日に1回」にしようと思います。かなり節約になると思うのですが、衛生面は大丈夫でしょうか…?
配信日: 2023.11.16 更新日: 2023.12.15
本記事では、お風呂のお湯の交換を「2日に1回」にすることで、どれくらい節約できるのかを試算します。また衛生面の注意点も解説します。
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執筆者:山田麻耶(やまだ まや)
FP2級
お風呂のお湯の交換頻度は?
株式会社マイナビが2022年に子育て世帯を対象に行った、お風呂のお湯の交換頻度に関する調査によると、「毎日交換する」が全体の71%と圧倒的多数でした。次いで「2日に1回交換する」が16%、「3日に1回交換する」が7%となっています。
「お風呂のお湯は毎日交換するのが当たり前」と思っている人も多いかもしれませんが、2~3日同じお湯を使う家庭も一定の割合でいることがわかります。
お風呂にかかる水道光熱費はいくら?
そもそも、あたたかいお風呂に入るためにはいくら水道光熱費がかかるのでしょうか? 水道代とガス代に分けて確認してみましょう。お住まいの地域やガス会社によって単価は大きく異なりますが、今回は東京都で都市ガスを使っている場合で試算します。
水道代は48円
一般家庭の浴槽に水を入れた場合、水の量は約200リットルになります。東京都水道局によると1リットルあたりの単価は0.24円とされています。お風呂にお湯をためるためにかかる1回あたりの水道代は、200リットル×0.24円=48円になります。
ガス代は86円~100円
次に、冷たい水をお湯にするためのガス代についても考慮しましょう。都市ガスの場合、200リットルの湯量で、17度の水を40度のお湯にするには、約86円のガス代がかかります。一方追いだきの場合、15度の水が200リットル残っていると仮定すると、それを40度のお湯にするには、約100円かかります。
「2日に1回」の交換で年間6120円の節約に!
お風呂のお湯を「毎日交換」から「2日に1回の交換」にすることで、どれくらいの水道代とガス代を節約できるのかを試算しました。
● 新しくお湯を沸かす場合:134円/回(水道代48円+ガス代86円)
● 残り湯を追いだきする場合:100円/回(水道代0円+ガス代100円)
毎日新しいお湯を沸かすと、1ヶ月あたり134円×30日=4020円かかります。
2日に1回お湯を入れ替えると、新たにお湯を沸かす日と追いだきする日が半々になるため、1ヶ月あたり、(134円×15日)+(100円×15日)=3510円かかります。
1ヶ月あたり、4020円-3510円=510円の節約になります。1年間では6120円を節約できる計算になりますね。
衛生面は大丈夫?
「2日に1回の交換で、衛生面は大丈夫?」と心配になる人もいるでしょう。
お風呂に入った後の残り湯を放置すると、一晩で細菌数が数千倍に増えるということが株式会社衛生微生物研究センターの調査でわかっています。湯船につかる人数が多ければ多いほど、細菌はさらに増殖しやすくなります。室温が高かったり水が汚れていたりする場合は特に注意が必要です。
残り湯の細菌の多くは人の体に由来するものなので、病気になる心配はないとされています。しかし衛生面が少しでも気になる人は、残り湯の利用を控えた方が良いでしょう。
お湯の交換頻度を減らすと節約になるが、衛生面に注意
お風呂のお湯の交換を2日に1回にすると、年間で約6000円の節約が可能です。しかし残り湯は時間がたてばたつほど、入浴人数が増えれば増えるほど細菌が増殖する傾向にあるので、衛生面に注意しなければいけません。高齢の人や病気の人は、毎回お湯を入れ替えるようにした方が安心でしょう。
体をきちんと洗ってから湯船につかる、夏場は残り湯を使いまわさないなど注意して、残り湯を上手に活用して節約に活かしてください。
出典
株式会社マイナビ お風呂の水、毎日替える? 替えない?「旦那が入った後は替える」というママの声も
東京都水道局 節水について
株式会社衛生微生物研究センター お風呂の残り湯は使ってもよい?
執筆者:山田麻耶
FP2級